時代遅れの新聞読みブログ

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藤井五冠発言でヒット中 「森林限界」の手前で「将棋という山の頂上」まだ見えぬ


第71期王将戦七番勝負(毎日新聞社、スポーツニッポン社主催)を4連勝で制し、王将位を合わせて史上最年少五冠となった藤井聡太王将(19)が、一夜明けた13日、記者会見で「(将棋を山に例えると)何合目にいるか」と問われ、


「どこが頂上なのか全く見えない。森林限界の手前で上の方には行けていないのかな」と答えて、話題になっている。


森林限界は気象条件や標高、土壌などによって、高木(3~5メートル以上)が生える限界の高さ。日本アルプス中央部や富士山で標高2500~2800メートルと言われる。


藤井五冠のこの言葉に、ネット界ではその謙虚さに敬服しつつ、「中学生の時から難しい言葉を使っていたけど、さらに幅を広げた」「地理が得意だった藤井さんらしい表現」「五冠で樹林帯なら、八冠を取っても頂上はまだ上と言うかも」、さらには「大気圏を超えて宇宙までいく」といったコメントが出ている。


藤井五冠の答えを正確に記すと「将棋は奥が深いゲームで、どこが頂上なのかというのも全く見えない。頂上が見えないという点では森林限界の手前で、上の方には行けていないのかな」というもの。


藤井五冠は中学生で棋士になったころから、「僥倖(ぎょうこう)」や「望外」といった文語的?表現を時折、使っていた。


「森林限界」という用語は、高校の地理または生物の教科書に載っている。筆者は、優秀な高校生だった藤井五冠の脳内辞書には当然のように「森林限界」の項目があると思う。
(3000メートル以上の山に登った人は身をもって知っているはず)


今年1月に朝日新聞の将棋担当記者が藤井竜王にインタビューした際、最近読んだ本を聞いたところ、ノーベル賞作家、カズオ・イシグロ氏の小説「クララとお日さま」(早川書房)をあげている。豊富な語彙の秘密は読書にあるのかもしれない。


参考資料 2月13日付け毎日新聞電子版、同朝日新聞電子版

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