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温暖化なのになぜ記録的大雪/ラニーニャ現象+日本海の水温

(2月25日15時現在 日本各地の積雪の深さ 日本海側に1.5倍以上の地点が多くある)


昨年末から日本列島に到来した寒波は、今週、本州日本海側、北海道に大雪をもたらした寒波で10を数えるそうだが、おもに日本海側の各地で平年の2倍以上という記録的な積雪をもたらした。(図は気象庁のホームページより。)


地球の気候温暖化に向かっているはずなのに「なぜ大雪?」という疑問がわくところだ。



気象庁は大雪の理由として、1)北極海上空の寒気を伴う低気圧「極渦(きょくうず)」が分裂して南下した 2)南側の偏西風(亜熱帯ジェット気流)が日本付近で南に蛇行し、寒気が日本上空に入りやすくなったと説明している。(1月21日)


この南側偏西風の蛇行した原因としては、「ラニーニャ現象」によって、インドネシア・フィリピン付近の海水温が上昇し、大気の対流が活発化したこともあるという。


実際、過去のラニーニャ発生時に日本ではかなりの頻度で大雪に見舞われている。


近年「ラニーニャ現象」(その反対のエルニーニョ現象)が地球温暖化と関連している学説が注目されている。


ラニーニャ現象と、暖冬・小雪のことが多いエルニーニョ現象が交互に起きる(ほぼ4年ごと)ことを考えると、長期的に温暖化に向かっていても大雪の冬があるということになる。


気象解説では、冬の日本海の水温が高いと上空に寒気が入ったときに大雪になる、ということをよく耳にする。


水温が高いと空気中に含まれる水蒸気量が多くなる。暖流の対馬海流のおかげで冬でも日本海中部の海水温は12~13度ぐらいある。日本海から湿った空気がどんどん上昇し、大陸からの寒気(輪島上空3000メートルでマイナス20度というあれである)に冷やされ、雪雲をつくりときに大雪をふらせることになる。


気象庁の資料によると日本海(中部)の水温は100年間に1.75度のペースで上昇している。昨年12月は平年値より1度高くなっており、これが昨年末に日本海側に大雪をもたらした可能性があるという。温暖化と大雪の関係としては、こちらの方が地球規模のラニーニャ現象よりわかりやすい。(私見です)

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