時代遅れの新聞読みブログ

前期高齢者が新聞(紙、電子)・ネットのニュースをフォローします。

SBグループ 純損失1兆7080億円の中身 韓国ネット通販▼1兆6400億円 中国「滴滴」▼9100億円など 強気転じて「守りに徹する」

決算発表する孫正義氏=ソフトバンクグループWEBより


ソフトバンクグループ(SBG)が12日発表した、2022年3月期決算(国際会計基準)は純損益が1兆7080億円の赤字とになった。


SBGの業績は、世界の企業に投資するビジョンファンドの損益で大きく左右される。22年3月期は、3兆7388億円の投資損失を計上した。


大きいところでは韓国ネット通販大手クーパンで1兆6453億2700万円の損失、中国配車サービスの滴滴出行(ディディ)で9114億1200万円の損失など。


ソフトバンクグループはクーパンの最大株主。クーパンは21年3月にニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場。初日の終値ベースで時価総額は840億ドルになった。しかし、物流態勢の整備のための投資がかさみ、3月時点では445億ドル水準とほぼ半値に低迷している。


滴滴出行は昨年12月期決算で、最終損益が500億元(約1兆円)の赤字に終わった。中国当局のIT産業の規制強化などでシステムの運営コストが増加したとされる。


滴滴もNY市場に上場しているが、米証券取引委員会は米国に株式を上場する中国企業に対して、中国の管理下に置かれていることが米国側の監査によって判明した場合、上場を廃止する方針を出した。


これを受けて、滴滴は5月に臨時株主総会を開き、米国上場を廃止する方向だ。株価下落は業績悪化を受けた形だが、上場廃止を嫌気した売りもあるとみられる。


SBGは中国のネット通販の巨人「アリババ」の大株主であり、アリババ株は資産含み益のかなりな部分を占めているとされる。


アリババの創業者で、孫氏と親しかったジャック・マー氏は、すでに経営の一線から離れた。(世界有数のカネ持ちになり、政府の「共同富裕」と相容れなくなったため忌避されたという見方がある)


アリババグループは急成長する中国IT産業の象徴だったが、風向きが変わってきた。昨年4月には同グループは独占禁止法に違反したとして、中国国家市場監督管理総局(SAMR)が罰金180億元(約3300億円)を科した。


SBGの投資はITを中心とした中国企業が3割を占めるといわれる。
孫氏はネットで公開した決算発表の席上、「我々が取るべき行動は徹底した守り」と述べた。
クーパン株についていえば、守りと言うより、業績の回復を「見守る」ぐらいしかない。


中国企業については、透明性のある米市場に上場している間が売り時という考え方もあるのではないか。

×

非ログインユーザーとして返信する