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韓国発の仮想通貨急落 時価4兆円吹き飛ぶ 「Luna」1万円からたったの2円に

(TRADING VIEWより ルナ対ドルの推移 一時は1ルナ=120ドル近くまで上がったがいまは0.037ドル 5円程度まで下落した)


韓国発の仮想通貨「ルナ(Luna)」と「テラ」の兄弟通貨が12日に急落し、とくに今月8日には1ルナ=1万円を超えていた「ルナ」は13日午前の時点でたったの2円と価格崩壊した。


4月には時価総額が5兆円を超え、仮想通貨全体のランキングでも10位に入っていたルナはおそらく再起不能とみられる。


「テラ」は1テラ=1ドルの価値を保つ「ステーブルコイン」という触れ込みだったが、こちらも一時0.3ドル程度まで下がった。13日午後に0.6ドル程度まで戻したが、「ルナ」あっての「テラ」という仕組みなので、先行きは暗い。


ほかにも「ステーブルコイン」といわれるものはあるが、裏付け資産として発行額に見合った米国債や現金など、無リスク資産を保有する。一方、「テラ」の場合は、裏付け資産は兄弟通貨の「ルナ」というのがほかにない特徴だ。


話を単純化して、「テラ」が安くなって1ドルを割り込み、たとえば0.9ドルになった場合を例にしよう。購入者は1テラを0.9ドルで買えるが、1テラで1ドル相当の「ルナ」を買える仕組みになっている。差し引き損はない。(それどころか、すぐにルナを売れば0.1ドルもうかる。ただし手数料などは考慮しない)


需給で価格が決まると考えれば、テラの買いが強くなり価格は上昇に向かうだろう。逆にテラが1ドルを超えた場合は売って利益が出るから「売り」が強くなり、1ドルに落ち着くことになる。


こうした市場メカニズムに加え、運営会社がルナ/テラ兄弟仮想通貨の発行量を調整することで、ハード・カレンシー(政府発行通貨)に頼らない「ステーブルコイン」を目ざしたはずだったが・・・。


筆者は「ルナ」の相場が崩れたのは、ひとつには仮想通貨Aをもって別の仮想通貨のBの裏付け資産としたことに無理があったとみる。


よくいわれることだが、仮想通貨はふつうの通貨と違って政府の保証があるわけではない。株式のように配当があるわけではないし、預金と違って金利もつかない。(いまの日本では金利もつかないに等しいが、それは置いておく。)


それが上がるというのは、株式のように「買うから上がる」「上げるから買う」の一本調子で、バブルが膨らんでいったようにみえる。


「ルナ」「テラ」については、当初からポンジースキーム(詐欺的仕組み)という指摘があったようだ。


詐欺とまでは行かないが、「欠陥」があったのは間違いない。それを知るだれかが大きな売りを出し、4兆円を吹き飛ばした――という可能性もある。


仮想通貨のカラ売りも出来る時代である。「ルナ」の崩壊で巨額の利益を手にした投資家がいるかもしれない。


参考資料
時価総額4兆円のルナ、一夜で価値ゼロに ステーブルコインUSTはなぜドル連動が崩壊したのか(4/5 ページ) - ITmedia ビジネスオンライン
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テラは価格安定のため、下落時に20%の金利をつける仕組みだったようだが,発動されたかどうかは現時点で不明である。

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