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台湾、地方選挙で与党「民進党」敗北 中国の「脅威」争点化は不発


26日に投票があった台湾の統一地方選挙で与党・民進党が、野党の国民党に敗れ、蔡英文総統は兼務していた党主席を辞任する考えを表明した。蔡総統は、中国・習近平国家主席が武力行使による台湾統一も辞さないとの姿勢をみせていることに強く反発、「中国共産党大会後に行われる台湾の地方選挙に全世界が注目している」と、対中国関係を争点にしようとしたが、地方選挙ではアピールしなかった。


野党・「国民党」は、1949年に中国共産党との内戦に敗れ台湾に逃れた、蔣介石氏が率い、長年、台湾の政権を担ってきた。蒋介石氏の時代には「大陸反攻」を掲げていたが、台湾の民主化を経て、野党になった現在は、台湾「独立」に反対し、中国への融和路線を取っている。


台湾では2024年に総統選挙が行われる。地方選挙の勝敗をみると、「国民党」に流れが移ったように見えるが、台湾では、地方選挙は国政選挙は別物と考える有権者が多く、新聞やテレビの報道では、地方選挙の結果は、必ずしも総統選挙での民進党の不利を意味しないという見方が多い。


ただ、総統にとどまる蔡英文氏の求心力が問われることになり、少なくとも民進党の候補者選びには影響しそうだ。


地方選挙では、21の市長、県知事選挙が行われた。選挙前に7首長のポストを持っていた民進党は、離島の澎湖県で新たに知事を獲得したが、桃園市など北部の3つの市長ポストを失った。


台北市長選挙では蒋介石のひ孫に当たる、国民党の蒋万安氏が当選したことが注目される。

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