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リフレ派若田部副総裁 上限金利引き上げに否定姿勢 国債金利の歪み認めるも「緩和」に固執

YOU TUBE NIKKEIニュースより 2018年3月、日銀副総裁就任にあたって会見する若田部昌澄氏日銀新副総裁2氏 2%達成へ全力 - YouTube


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ロイター通信によると、日本銀行の若田部昌澄副総裁は2日午後、「静岡県金融経済懇談会」後の記者会見で、昨年12月に続いて、長期金利の上限を引きあげることについて、「緩和の効果をそぐ可能性がある」として、「慎重の上にも慎重に判断をしなければいけない」と否定的な考えを示した。
長期金利変動幅の再拡大、慎重な判断が必要=若田部日銀副総裁 | ロイター


日本銀行は12月の政策決定会合で、国債の金利カーブ(イールド・カーブ)がゆがんでいるとして、長期金利(10年物国債利回り)の上限を0.25%から0.5%に引きあげた。それでも市場の長期金利先高感(価格は先安)は強く、1月に入って国債の売り=金利上昇圧力が強まった。(一時長期金利が0.5%を上回って取引が成立した。)


日銀は、長期金利が0.5%を上回らないよう、大規模な国債買い入れを実施し、1月の国債買い入れ額は月間で過去最大の23兆6900億円に上った。ただ、それが国債金利カーブをゆがめる結果となり、10年物国債利回りが、8年物や9年物国債、11年以上の国債利回りより相対的に「低い」という状況が続いている。


このため、市場には日銀は3月の金融政策決定会合(同会合は2月は開催なし)で、上限金利の追加的な引きあげをする、との見方も出ている。


若田部氏の発言は、長期金利上限の引き上げ観測を否定したものだが、一方で、国債の金利カーブの歪みが正常化(期間が長いほど利回りが高い)していないことを認めている。


若田部氏は、超低金利を実現するための日銀による国債買い入れが、国債市場をゆがめているとの認識(因果関係)が、黒田東彦日銀総裁と同じく、ないようにみえる。


若田部副総裁は今年3月15日に任期満了となる。黒田東彦総裁の任期は4月8日。岸田文雄首相が、リフレ派総裁の黒田氏が続けた「異次元の金融緩和政策」の見直しを考えているなら、若田部副総裁の再就任はないだろう。

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