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ミサイル「トマホーク」は対艦攻撃 浜田防衛相 想定は「中台有事」か 陸上基地攻撃は「封印」

(YOU TUBE US Military NEWS より艦上から発射されるトマホーク・ミサイル
The US Navy’s New Tomahawk Missile (Block V) is a Real Killer - YouTube


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1日の参院予算で、浜田靖一防衛相は、反撃能力(敵基地攻撃能力)として使用を想定する米国製巡航ミサイル「トマホーク」は対艦攻撃型であることを明らかにした。使うのはわが国にたいして緊急不正の侵害があった場合との考えを示した。


「トマホーク」導入の目的は、対北朝鮮と対中国というふたつの相手国が想定されていたが、浜田防衛相が対鑑攻撃用と明確にしたことで、岸田政権が進めめる防衛力強化は「対中国」を主眼に置くことがより鮮明となった。


この日の参院予算委で、岸田氏は「現実問題として、相手のミサイル発射、特に第一撃を事前察知して、攻撃を阻止することは難しい」との考えを示した。北朝鮮の弾道ミサイル基地を念頭においた、反撃能力の保持を「棚上げ」する方針ともとれる。


巡航ミサイル「トマホーク」は射程約1250キロ。イージス艦に搭載して、海上自衛隊の舞鶴基地に配備すれば、北朝鮮を、佐世保基地に配備すれば南西諸島をほぼカバーできる。


トマホークは、GPSを搭載し、地上目標を攻撃する場合は、機体内部の地図データと光学センサーでとらえた実際の地形を照合しながら、地上50メートルの低空を亜音速(時速800キロ)で飛行する。


最近では2017年に 米トランプ政権が、シリア・アサド政権の空軍基地を攻撃するときに使われた。


今回導入するのは対鑑攻撃用で、誘導方法は内陸に置かれた基地攻撃の場合とは異なるものになる。(搭載レーダーと、イージスシステムを使ったレーダーによる誘導)


立憲民主党は、「敵基地攻撃能力」の保持について、「(国際法で禁じられた)先制攻撃につながる」、「敵基地攻撃は専守防衛に反する」を前面に出し、(「トマホーク」を含めて)敵基地攻撃能力の保持に反対してきた。


今回、岸田政権がトマホークの使用を、自国領土を侵害する「敵艦船」への攻撃にしぼったことで、立憲などが柱にしている「専守防衛」に反するとの主張が難しくなるだろう。


この日の参院予算委で、立憲民主党の辻元清美氏は、購入するのがトマホークの古い型であることを取り上げ、米国から高値で押しつけられたのではないかと追及した。ただ、辻元氏にしても、もっと高い最新型を買えとは言わないだろう。基本的な姿勢は「トマホークはいらない」だからだ。


トマホークを搭載するイージス艦はこれから建造することになる。2023年度予算案に、「イージスシステム搭載艦」の整備費として2208億円が計上されているが、これにトマホークを搭載するかどうかは公式には明かされていない。


そもそも、陸上に置く「イージスアショア」の中止によって、弾道ミサイルの迎撃用に代替のイージスシステム搭載艦を建造する計画だった。船体があまりにも大きくなりすぎて(双胴船という計画もあったとされる)、建造費が巨額になるため、幻の計画になった(ようだ)。


巨艦イージス建造へ 陸上配備代替、ミサイル防衛―「令和の戦艦大和」の声も・防衛省:時事ドットコム
新造のイージス搭載艦、小型化へ 米ミサイル「トマホーク」装備
|47NEWS(よんななニュース):47都道府県52参加新聞社と共同通信のニュース・情報・速報を束ねた総合サイト


最終的に、トマホークミサイルを搭載する「イージスシステム艦」に落ち着いたようだが、なぜ防衛の根幹をなす計画がくるくる変わったのかを、だれも国会で追及しないのはおかしいことである。


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防衛省は2023年度予算案にトマホークの取得費2110億円を計上した。単純に400で割れば一発5億円だ。英国が購入したときは1発3億円とされており、それより高いが、誘導システムなどとセットになっているため、一概には比較できない。言い値で買っているともいわれるが、本当のところはナゾである。



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