「連合」傘下労組 ベア3%台 インフレで3月実質賃金はマイナス2.5% 政権は6月減税にかける?
定期昇給とベースアップの概念図 定期昇給があるのは旧来型企業という向きもある。それでも、なお5割から6割の企業で採用されているという調査もある。
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労働組合組織「連合」は8日、傘下労組の24年度の賃上げ回答の5次集計(5月2日時点)を発表した。それによると、定期昇給相当額と賃金の底上げ(ベースアップ=ベア)を合わせて、賃金の引き上げを求めている3,733組合の賃上げ率は加重平均で5.17%(実額で15,616円)だった。
また、定昇と賃金の底上げ(ベースアップ=ベア)を明確に分けている2860組合のベアは3.57%(実額は11,899円)だった。
一方、厚生労働省が9日に発表した3月分勤労統計調査によると、物価上昇を差し引いた労働者1人当たりの実質賃金は前年同月に比べて2.5%のマイナスで、24か月連続のマイナスとなった。(パートタイム労働者を含めた平均賃金)
今後の物価動向によるが、3%程度の賃金底上げがあったとしても、実質賃金がプラスになるかどうかは微妙な情勢だ。
時間外手当(所定外外賃金)などを含めて、賃上げが給与額面に反映するのは、5月または6月以降になる。(前月の時間外が翌月に反映されるとして)
6月には所得税、住民税の定額減税が実施される。岸田政権は大企業から中小企業、さらに零細企業へと賃上げが波及し、そこに減税効果が加わることで個人消費の盛り上がりを期待しているが、実質賃金のプラス転換がなければ岸田政権の支持率に響くだろう。