円安阻止に為替介入 日銀は「利上げ」に動くか 蘇る黒田前総裁発言「円安止めるには大幅利上げ必要」
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【速報】政府・日銀、11日夜に3兆円超の為替介入か 日銀資料などから推計 - YouTube
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政府・日銀は為替の円安に歯止めをかけるために、11日の外為市場でドル売り円買いの為替介入を行ったとみられる。一時1ドル=161円台を推移していたドル円相場は、4円ほど円高にふれて、1ドル=157円~158円台の水準で取引されている。
日銀は7月30日、31日に金融政策決定会合を開くが、現在0.1%の政策金利(短期金利)を0.25%に引き上げるかどうかが注目される。
日銀は6月の金融政策決定会合で、長期金利の上昇につながる可能性のある、長期国債の買い入れを減額する方針を決め、7月の同会合で今後1~2年間の具体的な減額ペースを発表するとしている。
植田総裁は国会で、「場合によっては(7月の会合で)政策金利が引き上げられることも十分あり得る」などと述べており、長期国債の買い入れ額の減額と、利上げが同時に行われる可能性もある。
市場には、同会合前に政府・日銀が円安阻止の為替介入に動いたことで、利上げと、長期国債の買い入れ減額を同時に行うことはないとの見方も出ている。基本的に、為替は市場で決まるものとの公式的な立場をとるなら、為替円安を阻止するために、利上げと量的引き締めを同時に行うのは「やり過ぎ」というわけだ。
いまの為替円安傾向は、黒田東彦・前日銀総裁のときに始まった。黒田氏は総裁当時、「日米の金利差が為替に影響しているのは事実と認める一方で、円安を止めるためには大幅な利上げが必要になり、経済に大きく影響する」との考えを述べていた。
こうした認識はいまも政府・日銀内にあるとみていい。つまるところ、米国が利下げに転じるまでは、日本は円安阻止を為替介入に頼らざるを得ないだろう。