自民党 「裏ガネ」非公認候補支部に2,000万円の大盤振る舞い 低支持率に追い打ち必至か
自民党は「裏ガネ問題」で公認しなかった候補にも、公認候補と同じ2,000万円の「活動費」を渡していた。選挙の行方に影響はあるか。
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自民党がいわゆる「裏ガネ問題」(政治資金収支報告書に記載しないおカネで、使途がよくわからない)により公認しなかった、9人の候補が代表を務める自民党の選挙区支部に、公認した候補と同じ額の2,000万円を支出したことが明らかになった。
石破茂首相(自民党総裁)は、「法的、倫理的にまったく問題はない」と開き直っているが、公認と非公認の候補に同等の資金支援をしたことは、「裏公認料」(立憲民主党の野田佳彦代表)を渡したと言われても仕方がないだろう。
くわえて、公認候補と非公認候補に渡した2,000万円の原資は、国民の血税を原資とした政党交付金だ。相変わらず、自民党のおカネに関する感覚は常識というものがあるなら、それを超えている。
(公認候補の2000万円は1,500万円が活動費で、500万円が公認料とされる。非公認候補の2000万円はすべてが活動費のようだ。)
共産党の機関紙「赤旗」が23日に報じ、新聞各紙も24日に、これを追いかけた。
衆議院選挙:非公認候補に自民が2000万円、税金原資の政党助成金から党支部へ…立憲・野田氏「どうみても公認料だ」 : 読売新聞
衆院選は終盤に入ったが、自民党は支持が尻下がりになっており、自民と公明をあわせても過半数にいかないとの観測(情勢調査)が出ている。
裏ガネ問題にかかわる非公認候補は9人だが、そのうち萩生田光一元経産相ら3人は優勢に選挙戦をたたかっている。下村博文元文科相や高木毅元国対委員長ら6人は接戦またはやや苦戦しているようだ。
自民党が非公認候補に大盤振る舞いをしていたことが発覚し、さらに「支持政党なし層」が離れて、議席を失うか、それとも、自民党の岩盤層が危機感を強めて巻き返すか。予測しがたいところがある。
石破氏はこのおカネを候補個人ではなく、候補が代表を務める自民党支部への支出だと説明している。
裏金非公認側に2千万円 自民党本部から支部へ 公認候補と同額 [自民]:朝日新聞デジタル
