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プーチン大統領 天然ガス購入代金をルーブルで求める 通貨価値維持がねらいか 市場はルーブル買いで反応 各国どう応じるかに注目

(図はドル=ルーブル為替の推移 プーチン大統領が天然ガス購入代金をルーブル建てで要求することが伝えられ、ルーブルは10%以上上昇した。)


ブルームバーグ通信(電子版)によると、 ロシアのプーチン大統領は、「友好的でない」と見なす国に輸出する天然ガスについては代金の支払いをルーブル建てで求める方針を示した。


ロシアは米国や英国、欧州連合(EU)加盟国、日本などを非友好的な国に指定している。


プーチン氏はロシア中銀に対し、1週間以内にルーブル建ての決済を可能にする仕組みを開発するよう命じた。


仮に天然ガスの輸入国が基軸通貨のドルを売ってルーブルを買えば、ルーブル相場を押し上げることになる。


ロイター通信電子版によると、23日のロシア通貨ルーブルは1ドル=100ルーブルを突破し、国内市場、海外市場ともに今月の高値で取引を終えた。ガス輸入代金のルーブル建て支払いはルーブルを押し上げるとの期待が働いたようだ。


今回のルーブル払い要求がルーブル相場の支持をねらったものなら一応その効果はあったことになる。


ウクライナ侵攻後、経済制裁の影響を懸念してロシア通貨ルーブルは大幅下落した。国債の格付けはデフォルト手前の最低クラスとなっている。経済制裁によりロシアのインフレ率は年率10~20%程度にあがり、ルーブルはさらに下がるとの予測がある。


EUは加盟国全体で天然ガスの50%近くをロシアから輸入している。日本は輸入する天然ガスの8%を、日ロ合弁のサハリン2プロジェクトから購入している。


今後、日本を含めた各国がどう対応するか注目される。


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先にロシアは、ドル建てロシア国債の利払いをや償還金をルーブル建てでできるようにすると一方的に通告している。21日までの時点では米ドルで利払いが行われているが、ルーブル建てで返済した場合は「デフォルト」認定になる可能性がある。その場合、ルーブルは一段安が避けられないだろう。

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