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米大幅利上げもドル円相場は「織り込み済み」? 一時は円高にふれる 株式は「連れ安」に

上はBSテレ東「日経ニュース プラス9」より、米FRB 4回連続3倍速利上げ 異例の政策金利5%台も 高まる景気失速リスク【日経プラス9】(2022年11月3日) - YouTube
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金融(証券)市場には、「織り込み済み」というまことに使い勝手のいい用語がある。
米連邦準備理事会(FRB)は2日に政策金利=フェデラルファンド金利を10月に続いて0.75%ポイントと大幅に引き上げ、3.75─4.00%にした。


日米金利差の拡大で、ドル円相場は円安に動きそうなものだが、4日の東京外国為替市場は、1ドル=147円80銭台と、利上げ発表前の2日午前のニューヨーク外国為替市場の水準(1ドル=147円台前半か)から大きくは動かなかった。


こういうときに、後講釈として、市場は事前に米利上げを「織り込み済み」で、休日をはさんだ東京市場は比較的落ちついた動きになったと、言うわけである。


2日のニューヨーク外為市場は、FRBの発表後、利上げ打ち止め感が出てきたことから、逆に円高方向に動き、一時、1ドル=145円台後半をつけた。その後、FRB議長の発言から12月にも0.5~0.75%の利上げが予想されることから為替は円安に動いた。


一方、2日のニューヨーク株式市場は、パウエルFRB議長が記者会見で「利上げ停止を考えるのは時期尚早」と述べ、12月以降も金融引き締めを進める考えを示したため、売られる展開となった。ダウ平均株価の終値は大きく下げ、前日終値比505.44ドル安の3万2147.76ドルで終了した。3日もニューヨーク株式市場は続落した。


株式市場は、「金利引き上げ」を十分に織り込んでいなかったのだろうか。前週のNY市場は、アップルや半導体大手・インテルの業績が市場予想を上回ったことを好感して、全般的に大幅上昇していた。そこに、利上げ続行の冷水を浴び、大幅反落となった形だ。


1955年当時のFRB議長ウィリアム・マーティンは、「パーティが盛り上げっているときに、(酒が入っている)パンチボールを引きあげることが、中央銀行の仕事だ」という言葉を残している。NY株式市場はそのことばを忘れていたのかもしれない。


4日の東京株式市場は、NY株式の下落を受けて、日経平均株価は2日の終値から463円65銭安の2万7,199円74銭で終わった。いわゆる連れ安だが、FRBの利上げ継続で米景気が調整局面に入ることを懸念したとみることもできるだろう。

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