バイデン氏「プーチン氏 権力の座にいてはならない」は失言か 翌日 ロ政権排除の意図否定
バイデン米大統領が26日、ポーランドの首都ワルシャワで演説し、「ロシアのプーチン大統領は権力の座にとどまってはならない」と発言した。
バイデン大統領は27日記者団に問われてプーチン大統領排除の意図について「ノー」と答え、否定した。言葉の軽さが問題とされるだろう。
ブルームバーグ通信(27日電子版)は「米国の大統領が、外国の指導者を権力の座から降ろすことにはっきりと言及するのは極めて異例であり、ロシア規模の核保有国に対しては特にそうだ。」とのべた。
プーチン大統領がもっともおそれるのは、ウクライナ侵攻が失敗に終わり政権を失うことであり、ロシアが「米の目的はプーチン政権の転覆だ」と反発してより強攻策に出る可能性がある。
現に生物化学兵器を使うおそれがでている。ロシア核ミサイル部隊も特別な態勢に入っている。
マクロン仏大統領は「言葉や行動で事態をエスカレートさせるべきではない」とフランスのテレビで発言。ザハウィ英教育相も、プーチン氏の将来は「ロシア国民が決めることだ」と述べた。
また、米外交問題評議会(CFR)のリチャード・ハース会長はツイッター投稿で、バイデン氏の発言が「難しい状況をさらに難しくし、危険な状況をさらに危険にした」と指摘。大統領はダメージの修復に動く必要があると述べた。
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ロシアは首都キエフへの侵攻作戦を目的は達成されたとして、今後、ロシアが一方的に承認した親ロシア派の二州の解放戦争に力を注ぐことになる見通しだ。
ウクライナのゼレンフスキー政権の転覆を(一時)断念し、ウクライナ東南部に戦線が移ればウクライナ戦争の様相は変わってくると考えられる。
黒海の出口にある南部の港湾都市オデッサは重要な戦略拠点だ。ロシア揚陸艦がウクライナ側に攻撃され大破したとの映像が流れているが、激しい攻防が行われているとみられる。
オデッサの防衛にはルーマニア、ブルガリアの支援が必要となる。黒海の制海権はロシア黒海艦隊が保持している。ウクライナからの小麦の輸出は止まっているようだ。