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黒田総裁 日銀に9兆円の含み損を残して去る 本当に大丈夫か 信認揺らぐおそれ

黒田東彦日本銀行総裁
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日本銀行が保有する国債の含み損は昨年12月末の時点で約8兆8000億円に上っている。黒田東彦日銀総裁は、日銀は国債を時価評価せず、償還まで保有し続けるため、日銀の損益には影響ないと言っている。一方で、先進国中央銀行が、含み損を抱えた前例はない。事実上の財政ファイナンスは未知の領域に入る。


昨年9月末の段階でも日銀保有国債は9800億円の含み損があった。日銀は12月20日に誘導目標とする長期国債金利=上限を0.25%から0.50%に引き上げたが、これによって、国債価格が下がり一気に9兆円近くに膨らんだ。(金利があがると、それ以前に発行された金利の低い国債価格は下がる。金利裁定がはたらくためで、その価格は理論的に求められる。)


日銀は異次元緩和でマイナスを許容する「超低金利」をつくりだすため、国債を高値(つまり低利で買い入れ、昨年末で発行残高1060兆円の半分以上、560兆円を保有するにいたった。残高が大きいので、少しの金利上昇でも大きな含み損がでる。


黒田総裁は「日銀の運営には問題がない」と言っている。とはいえ、欧米中央銀行は、異常に膨らんだ日銀のバランスシートを、植田新総裁がどう正常化していくか、注視していると思われる。


日銀副総裁に決まった、前金融庁長官の氷見野良三氏(62)は、主要国の中央銀行や金融当局でつくる金融安定理事会(FSB)に務めたことのある国際脈である。


いうまでもなけ、国内金融システムの安定は日本国債の信認ののうえに成り立っている。
黒田氏は日銀の健全性に問題はないと強調しているが、そう言わないと国債が暴落しかねないからそう言っているので、真に受けてはいけない。1月も日銀の国債買い入れ額は過去最高額になった。このままいくと、いつかはすべてを買い入れることになる。


氷見野氏を起用は金融正常化の過程で、万が一にも金融不安を起こさないことにあるとみる。

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