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高浜原発 敷地内に乾式貯蔵施設 使用済み核燃料対策 関電計画は綱渡り

資源エネルギー庁のウエブサイトより、東海第二原発の使用済み核燃料乾式貯蔵所の容器(キャスク)https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/kanshiki_tyozou.html
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杉本達治福井県知事は13日、関西電力高浜原発から出る使用済み核燃料について、関電が示した県外搬出計画の受け入れを表明した。フランスの再処理工場への搬出と、原発敷地内に乾式貯蔵施設を新たに設けることが柱だが、注目されるのは乾式貯蔵施設の建設だ。


使用済み核燃料は、残った核物質が崩壊熱を出すため、原子炉建屋内にあるプール内に入れて、冷却する。その後、再処理(または最終処理)までの間、乾式貯蔵施設で保管する。


関西電力は乾式貯蔵施設を使用した場合も、現在の保管容量の上限を超えて貯蔵することはないと説明しているが、原発反対派からは使用の長期化を懸念する声が出ている。


乾式貯蔵は使用済み核燃料を貯蔵する方法の一つ。燃料棒は「キャスク」といわれる金属製容器に入れて保管される。空気の自然対流によって冷却する。(プールで貯蔵するのは湿式方式という)


乾式施設は、日本原電東海第2原発に設置されているほか、九州電力玄海原発、四国電力伊方原発、中部電力浜岡原発で計画されている。


関西電力は福井県との間で、年内に使用済み核燃料の県外搬出を決められない場合、運転開始から40年超の原発3基(美浜3、高浜1、2号機)を停止する取り決めをしていた。


関電が提出した計画では、仏への搬出のほか、①26年度から青森県六ヶ所村の再処理工場に搬出する。②30年ごろまでに一時保管する「中間貯蔵施設」を県外で確保するが柱だ。
“禁句”の「乾式貯蔵施設」関西電力が福井県に突如提示、真意は 使用済み核燃料の「搬出準備」、貯蔵容量の制限前提 | 原発,政治・行政,経済 | 福井のニュース | 福井新聞ONLINE


ただし、①六ケ所村の再処理工場は延期を重ね、いまだ稼働時期が見通せない状況だ。六ケ所村には中間貯蔵施設があるが、地元自治体は東京電力と日本原燃以外の利用を認めない考えを示している。


②関電のいう県外の「中間貯蔵施設」は中国電力と共同で進めている山口県上関町の施設と思われる。現時点では町が立地可能性調査を受け入れた段階である。(反対運動も起きている)


① 、②が目論見通りにすすまず、満杯になったときは、原発敷地内の乾式貯蔵施設を使うことになるのではないか。


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使用が終わってすぐの燃料棒は残った核物質の崩壊熱が大きいため、大きなプールに入れ得て、水を循環させて冷やす必要がある。冷却期間は7年程度という。(東海第二の場合)


これに対して乾式貯蔵のキャスクは温度40度~50度で、放射線強度も低レベルで、人が近づいたり、キャスクに触っても安全だという。(資源エネルギー庁ウェブサイトの説明)


放射性廃棄物は最終的にはガラス固化体に加工した後、ステンレス製の容器(キャニスター)にいれて、地上で保管する。その後、地下300m以深の地中に坑道を掘って収容、保管する。これが地層処分で、中間貯蔵がそのまま最終的な処分場となることはない。

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