直径140キロ 最大の彗星が接近中 ハッブル望遠鏡で観測 地球衝突はなし
(NASAのホームページより、明るく見えるのが彗星の核、NASA、マカオ科学技術大学などによる)
米航空宇宙局(NASA)とマカオ科学技術大学などのチームが、直径137キロと過去最大の核を持つ彗星(すいせい)を、ハッブル宇宙望遠鏡望を使って観測することに成功した。
NASAによると、現在は地球から約32億キロのかなたにあり、時速3万5000キロで太陽系に向かっている。2031年に太陽から16億キロほどの場所まで最接近するが、地球に衝突する心配はないという。
長い尾を引く彗星はアタマに氷やちりでできた核がある。これまでに知られている最大の彗星の核は直径97キロだった。
この彗星は2010年に南米チリにある天文台で働いていた二人の研究者によって発見された。そのときは太陽から48億2800万キロのかなたにあった。彗星としては明るいことから大きい核を持つとみられっていた。
今回、ハッブル宇宙望遠鏡で観測し、画像の解析によって核の大きさが具体的にわかり、最大と「認定」された。
大型彗星は太陽系のはじにある、小さな天体集団の集まり「オールトの雲」(The Oort Cloud's)で生まれると考えられている。
この彗星は太陽をひとつの焦点とする楕円軌道を300万年かけて回っている。太陽に最接近した後は300万年かけて「オールトの雲」に戻っていくという。
参考:NASAホームページ
Hubble Confirms Largest Comet Nucleus Ever Seen | NASA
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彗星は最初に発見した2人の天文学者ペドロ・ベルナーディネッリ氏とギャリー・バーンスティーン氏にちなんで、ベルナーディネッリ・バーンスティーン彗星と名付けられている。