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コメ農家「時給10円」の間違い記事を書いた朝日新聞 なぜ所得改善を伝えない

深浦サブロー

農水省統計資料より、2024年のコメ農家の所得は2023年に比べて10倍になった。米価上昇で、2025年は一段の改善があったと見込まれる。

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筆者は日本のコメを守るためには、少々コメが高くなっても食べるが、5キロ=5,000円ぐらいになると、もうカリフォルニア米でもいいかなという気になってしまう。


まだ、輸入米を買ってはいないが、最近、一部の農協組織から政府に過剰米を買ってくれと言う声が出ているのをきくと、ますます、コメよりはうどんや麺類でも食べようかと気になってしまう。(安いパンはマーガリンが入っているので苦手である)


政府が買うということはとりもなおさず、税金を使うということである。コメが高くなったときには「今までが安すぎた」といい、つくりすぎて安くなったら、政府に税金で買ってくれというのは、甘えが過ぎるというものだ。


それを助長しているのが、朝日新聞に代表される一般紙と、タレントに勝手なことをしゃべらせるテレビ局だ。


朝日新聞について一例をあげる。コメ価格が上がり始めた24年9月9日付けの朝日新聞に、「コメ農家の『時給10円』」という見出しの記事が掲載された。


コメ作りを主業とする農家の「所得」を、平均的コメ農家の労働時間(朝日新聞はこれも間違っている)で割って「時給」としている。まったくの勘違いとしか思えない内容だ。ホントに時給10円ならとっくに離農しているはずだ。


間違いをほじくり返しても仕方がないので、ここらで止めておくが、その後、コメ価格は高騰したのは、国民皆の知るところだ。当然のことながら、コメ農家の「所得」は大きく改善したのだが、朝日新聞はそうした事実を伝えていない。


それどころか、最近では、コメの在庫過剰は、関税を払って輸入するコメ(SBS米)が10万トンに増えたためだという記事を掲載している。


SBS米が増えたのは事実だが、その理由は、日本のコメ価格が上がった結果、生産コストが低いカリフォルニア米が、高い関税を払っても日本で売れるようになったからだ。


上記の記事についていえば、SBS米が輸入米のすべてのように言っているが、このほかに政府輸入が認められているミニマム・アクセス米(MA米)が年間約80万トンある。


一時期、MA米のうち10万トン程度が、外食産業などに売却されていたが、2024年度の実績では1万トン程度にとどまっている。


なぜかというと、SBS米はMA米の内数で、主食に回されるSBS米輸入が増えれば、その分、主食に回るMA米は減るからだ。(JAとの約束である)


つまり、在庫増を招いたのは、コメ農家の作り過ぎにほかならない。


さらにいえば、SBS米の輸入増加による関税収入は、基本的にコメ農家への補助金にあてられるので、コメ農家全体にとっては悪いことではない。(コムギの輸入差益がコムギ農家への補助金にあてられるのと同じ構図になりつつある。)


日本の人口減少は続いており、趨勢としてコメの消費量が減っていくのは如何ともしがたい。ここ3年間と同じ、年間700万トンのコメを作り続ければ、早晩、政府備蓄米を保管するコメ倉庫が足りなくなるだろう。


備蓄米は5年経過したものから飼料用米、加工用米として、1トン数千円の値段で、損を出して売却することになる。これまでは、年間、ざっと400~500億円の損を出していた。コメ農家が赤字生産なら、その分、コメを輸入して備蓄にあてたほう農家にとってもよい。

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最初にふれた朝日新聞新聞記事、コメ農家時給10円のどこが間違っているかに最後にふれておく。記事は、令和4年(2022年)の農業所得統計を元にしている。同統計によると、コメ生産を主業とする農家の平均所得は1万円だった。これを平均的なコメ農家の労働時間を1,000時間として割り、「コメ農家の時給10円」とした。


つまり、記事の筆者は「所得」を「(年間)給与」とする、初歩的ミスを冒しているのだ。


コメ農家がホントに「赤字」なら、後継者難もやむを得ないというべきで、黒字の大規模農家に水田を貸して、賃料を受け取る方がいい。確実に現金収入は増える。

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