コメ増産したけど食料自給率は低下 高齢化と高騰で消費減退 コメだけ自給論の限界

農林水産省が8月7日に発表した、2025年度のカロリーベース食料自給率は前年度から1ポイント下がり37%だったと発表した。コメの価格が上がり国産米の消費が減ったことが響いた。
一方、食料の生産額ベースの自給率は、2%ポイント上がって、66%だった。コメ価格が上がったことが、反対にプラスに寄与した。
カロリーベース自給率は、他国をみても、使われている例は少ない。農業補助金を正当化するには、好都合な指標だが、コメを増産したのに需要が増えず価格は下がるるという現実の前には、生産額ベースの自給率を使うべきだろう。
コメの1人当たり年間消費量は、53.3㌔から、52.0キロに下がった。日本のコメは少子高齢化で少しづつ減る傾向にあり、加えて、コメの高騰による消費減もあったとみられる。(麺類やパンの原料となるコムギ消費はやや増えた)
カロリーベースで自給率が低くなるのは、ウシやブタ、ニワトリの飼料にするトウモロコシや大豆ミール、えん麦などを、76%輸入に頼っていることも大きい。
玉子(鶏卵)がいい例で、国内生産(採卵)97%だが、飼料(トウモロコシが大きい)は輸入に頼っており、輸入分を加味すると自給率は11%になってしまう。
農水省は、輸入飼料分を加味せず、生産額ベースで、畜産物を含めた食料全体の国産率を出しているが、それだと71%になる。
カロリー自給率に比べると、国産率は意外に「高い」というのが実感ではないだろうか。
高市早苗首相は、自民党総裁選のときに、参政党の向こうをはって、カロリー自給率100%をめざすと公約に掲げていた。参政党と同レベルだったとすれば心配なことである。