東電 燃料デブリ取り出しを中断 装置のパイプを取り違え 福島2号機の作業


22日の東京電力広報資料より。4本目の押し込みパイプの位置に1本目があった。
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東京電力は22日、福島第一原発2号機で着手した、核燃料デブリ(堆積物)の試験的取り出しを、装置に用いるパイプの取り違えにより、中断したと発表した。作業の再開は未定としている。
東電の説明や、報道によると、取り出し装置は、後ろから5本のパイプ(長さ1.5メートル)をつないで、原子炉格納容器内に押し込む仕組みになっている。押し込みパイプは順番が決まっているが、1本目と4本目を間違えて、4本目に使うパイプを最初に押し込んだ。この2本は末端の穴の有無が異なっており、取り違えているのに気づいたという。
(東電の資料写真では、本来4本目のパイプの位置に1本目がある。パイプは重さ100キロあり、交換にはそれなりの作業が必要になる。)
東電はなぜ取り違えが起きたのか、原因を調べている。(順番を間違えないように、手立てを講じていたと思われるが、その点は不明。)

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福島原発の1~3号機は東日本震災の津波と地震により、原子炉の冷却ができなくなり、炉内のウラン核燃料がメルトダウン(溶融)を起こした。高温となった核燃料は、圧力容器の底部から溶け出て、周囲の鉄筋やコンクリートを溶かして、強い放射能を持つ核燃料デブリ(堆積物)となった。その量はおよそ880トンにのぼる。
福島原発の廃炉計画では、当初、デブリ取り出しは、2021年までに始めることにしていた。しかし、デブリが強い放射線(一部は致死的なレベル)を発生していることや、原子炉容器内に破損したケーブルやパイプ類が積み重なり、状況をカメラで確認することも難しかったため、大幅に遅れていた。
デブリ取り出し作業は、作業員の負担(被ばく線量)を考慮し、1日の作業時間を午前中の数時間としてすすめられる。東京電力は作業完了までに1週間から2週間程度を見込んでいた。
今回、取り出しを予定する、デブリの重さは3グラム程度。小石1個ぐらいの大きさ。構成物質や放射線の強さを調べるのが目的で、この延長上に本格的な取り出しがあるわけではない。
作業を再開し、正体不明のデブリ物質を取り出せた場合、専用の容器に入れる前に、表面から20センチの距離で放射線量を測定する。1時間当たり24ミリシーベルトを超えた場合、その後の運搬、分析も難しいため、原子炉格納容器の内部に戻される。
デブリ取り出しは断念して、チェルノブイリ原発のような「石棺」方式が検討されるかもしれない。