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政府 雨宮氏に日銀総裁打診記事 観測気球をあげたのは誰か 安倍派?首相側近?

ANN news CH 円が4円以上値下がり 日銀総裁の後任報道で円安進む(2023年2月6日) - YouTube


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日経新聞(電子版)は6日未明、日本銀行の黒田東彦総裁の後任候補として、雨宮正佳副総裁に就任を打診したと報じた。
雨宮氏は黒田日銀総裁の「異次元の金融緩和」を副総裁として支えてきたことから、日銀の金融緩和姿勢は新総裁のもとでも続くとの見方が市場に広がり、為替相場は先週末から4円以上円安に動き、一時1ドル=132円台半ばとおよそ4週間ぶりの円安水準となった。
株式市場も輸出企業などを軸に買われ、日系平均株価は一時、300円以上、上昇した。


岸田文雄首相は6日、記者団に対して、黒田氏の後任に雨宮副総裁をあてる考えがあるか問われ、「某紙に記事が載っていた。それぞれ観測気球を上げられているのではないかと想像しているが、それについて何か申し上げることはしない。私自身しっかりと検討を続けていきたい」と述べ、否定も肯定もしなかった。


さて、日経新聞のネタ元、つまり、岸田首相のいう「観測気球」を上げたのは誰かということになるが、
①岸田首相が雨宮氏を指名する意向を固めており、岸田首相に近い人が日経紙にリークして、「総裁を打診」との記事になった


②黒田路線=「異次元の金融緩和」を続けたい、リフレ派(たとえば自民党安倍派の有力者)が、「地ならし」のために日経紙に情報提供した、という二通りの見方ができるだろう。


(3つめの見方として、雨宮総裁の目をつぶすためのリーク記事との見方もあるが、いくら何でもそれでは日経は記事にしないだろう。)


日銀は長期国債をときには無制限に買い入れることで、低金利を現出してきた。足もとで4%を超えるインフレへの対応に苦慮する岸田首相は、輸入インフレにつながる為替・円安を日銀が実質的に放置していることに不満があるとも伝えられた。


また、自民党安倍派には、防衛費増の財源として国債増発論が根強くあるが、その背景には、日銀が国債を借り替えれば問題はないという安倍晋三元首相の持論がある。


安倍氏も当初は、低金利は民間主導の成長を支えるためと言っていたが、成長が実現しないまま、防衛費を賄うための国債発行と利払い負担を軽くするための「超金融緩和策」に変貌した感がある。


留意するべきは、不人気の岸田氏は数的優位のある(旧)安倍派の支持を必要としていることだ。岸田氏が安倍派に歩み寄って、雨宮氏を後継に選んだ場合、日銀による財政ファイナンスにますます歯止めがかからなくなるおそれがある。

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