（王将位を戦う藤井竜王と渡辺王将）

将棋の王将戦七番勝負第1局が1月9、10日に行われ、挑戦者の藤井聡太竜王（王位、叡王、棋聖、19歳）が、渡辺明王将（名人、棋王、37歳）との接戦を制し139手で勝利した。最年少五冠に向けて白星スタートを切った。

　渡辺王将が三冠、挑戦する藤井竜王が四冠と、史上初の「三冠 対 四冠」という対局になった。1日目は両者長考に沈み、1日目は藤井竜王の封じ手（47手目）まで少手数で終わった。

　2日目は午後に入ってもほぼ互角のまますすんだ。午後6時を回り、両者の持ち時間が少なくなっても大きな差がつかないまま一分将棋に入った。終盤の攻防は逆転に次ぐ逆転でＡＩの判定も何回か入れ替わったが、終盤の渡辺王将のきびしい攻めを正確な判断で切り抜けた藤井竜王が勝利をおさめた。

　藤井竜王は、昨年、棋王、王位を防衛、叡王と竜王を奪取し最年少での四冠となった。王将戦を勝つと、羽生善治九段（51）が持つ最年少五冠記録、22歳10カ月を大幅に更新する。

王将戦はスポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催

参考　1月10日付毎日新聞　スポーツニッポン　毎日新聞電子版