藤井竜王 王将戦3連勝 29手詰を読み切る 最年少5冠にも「王手」
将棋のALSOK杯王将戦七番勝負の第3局は1月29、30日行われ、藤井聡太竜王(王位、叡王、棋聖、19歳)が渡辺明王将(名人、棋王、37歳)に135手で勝利、3連勝で王将位にあと1勝と王手をかけた。
先手番となった第3局は相掛かりと呼ばれる戦型を選んだ。両者ともに長考らしい長考もなく差しすすめ、1日目は両者互角で渡辺王将の封じ手で終えた。
2日目は、渡辺王将の封じ手を見た藤井竜王が82分の長考をする。中盤は互角ながらAIの評価値はやや渡辺王将に振れる展開になった。96手目、渡辺王将が自陣に相手の銀取りに打った7三角がやや形勢を損ね藤井竜王がリードし、終盤の攻防に入った。
最終盤には藤井竜王にミスがあるとたちまち逆転という局面もあったが、正確な読みで
くぐり抜け、最後は29手詰という長手数の局面を読み切って勝利した。
藤井竜王は、歴代4人目の五冠にも王手をかけた。過去、五冠を達成したのは、大山康晴十五世名人(五冠独占)、中原誠十六世名人(74)、羽生善治九段(51)の3人。10歳代での達成も初めてになる。
第四局は2月11、12日、東京・立川市で開催される。