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波紋よぶ 安倍氏重用の防衛次官交代 岸田氏「赤字国債前提」を敬遠?

(防衛省はYOU TUBE の積極活用している。令和3年度防衛省記録動画 - YouTube )


安倍氏が重用し、「防衛費のGDP比2%への増強」の旗振り役だった、防衛事務次官が、岸田文雄首相の意向で7月1日付けで交代することになり、自民党や防衛省はじめ関係省庁に波紋を投げかけている。主要新聞各紙が報道した。


安倍氏は最近、「日銀は政府の子会社なので、国債を発行をしても日銀が借り換えをすれば問題はない」と発言する一方、現在GDP対比約1%の防衛費を「NATOの加盟国並みにGDP比2%に5年以内に増強する」と主張していた。
要は「赤字国債を増発して防衛費を増やすべきだ」というわけだ。


防衛事務次官として、「防衛費倍増路線」を主導したのが、退任する島田和久氏。2012年12月から19年7月まで当時の安倍首相の秘書官を務め、20年8月に事務次官に就任した。


経歴が示すとおり安倍氏に近く、ことしの「骨太の方針」に、NATOを例に挙げ「防衛力を5年以内に抜本的に強化する」と明記したのは、島田氏の功績大(安倍氏に対して)と言われている。


島田氏は年末に策定される国家安全保障戦略(NSS)の改定も主導してきたため、次官を続投するとみられていたが、岸田首相・官邸サイドが交代を決めたという。(事務次官は通常1~2年で交代するので慣例通りとの説明はつく)


後任につくのは鈴木敦夫防衛装備庁長官。鈴木氏は島田氏と同期で、2代続けて同期が次官になるのは19年発足の防衛省では初めて。


(同期が2期続けて次官になると、次官を出せない期が出る。順送りがふつうの官僚組織としては何かとぎくしゃくするのである。=例えば天下りポストなど)


当然ながら?安倍氏はこの人事に反対したらしい。
産経新聞(18日付電子版)は、「16日午後1時半ごろ、安倍氏は議員会館の自室で首相と向き合っていた。防衛政策全般について意見交換する中で安倍氏は島田氏退任人事の再考を促したが、首相の答えはノーだった。」と書いている。


防衛次官人事で波紋 安倍・岸氏反対、政策参与起用で関与に道(産経新聞) - Yahoo!ニュース


岸田首相はバイデン米大統領との首脳会談で、中国の海洋進出を念頭に、防衛費の増大や「拡大抑止力」について言及するなど、安倍氏の軍備増強路線に近寄る姿勢をみせていた。


その一方で、19日開かれた持続可能な財政や社会保障制度について提言する「令和国民会議」(令和臨調)の発足大会では、岸田首相は財政再建をめぐって「マーケットや国際社会が評価してくれなければ(財政への)信認は維持できない。財政再建の旗は掲げ続けなければならない」と述べた。


岸田氏は防衛費の増額は必要だが、赤字国債の発行には歯止めをかける必要があると考えているようだ。
参院選後、岸田氏と安倍氏の路線の違いがはっきり出る場面があるかもしれない。

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