実質賃金3ヶ月ぶりにマイナス インフレで目減り 賃上げ効果は出尽くしか

厚生労働省資料より 名目賃金と実質賃金の推移
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厚生労働省が8日発表した、8月分の「毎月勤労統計調査」(速報値)によると、働く人1人当たりの「現金給与総額(名目賃金)」は29万6,588円で、前年同月比で3%増えた。
物価上昇による目減りを差し引いた実質賃金(指数)はマイナス0.6%と3ヶ月ぶりのマイナスとなった。
今年6月、7月と、賃上げやボーナス(夏季一時金)が上振れしたため、実質賃金はプラスとなったが再び水面下に沈んだ。
8月の消費者物価(持ち家の帰属家賃を除く総合)は、前年同月比プラス3.5%で、前月の同プラス3.2%からやや上昇した。
9月の消費者物価指数は、政府が電気・ガス代の補助を復活させた影響で、少し低下するとみられており、9月の実質賃金はプラスになる可能性がある。
実質賃金がプラスに転じてそれが続かないと、GDPの6割を占める個人消費が伸びず、GDP成長率が停滞するおそれがある。
一般労働者(パートタイム労働者以外)の所定内給与(時間外手当や特別な手当てを除いたもの)は33万3,182円で前年同月比は2.9%で過去最高の伸びとなった。
今後、実質賃金がプラスとなるには、物価上昇率が落ち着くことが重要となる。為替レートは、日銀の9月短観調査で示された企業の想定レート、1ドル=145円程度で推移するのが望ましいだろう。