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円安を呼ぶ植田総裁の「ジョーク」米、欧、英との金融政策の違いが要因と認める ECBフォーラム

YOU TUBE CNBCテレビジョンより 日銀の政策について発言する植田和男日銀総裁
Bank of Japan Governor Kazuo Ueda on easy monetary policy: Underlying inflation is lower than 2% - YouTube
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30日の東京外国為替市場は日米の金利差が広がるとの見方から、一時1ドル=145円台をつけ、昨年11月以来7ヶ月ぶりの円安水準で取引された。


植田和男・日本銀行総裁が28日までポルトガルのシントラで開催された、欧州中央銀行(ECB)フォーラムで、円安の一因が、低金利を続ける日本とインフレ対応で利上げ姿勢を緩めない米英欧中央銀行との政策の違いにあることを認めた。


日本と米欧英の金利差拡大の思惑からドル買い(ユーロ買い)円売り、の動きが強まっている。


ブルームバーグ通信によると、植田総裁の発言は、ラガルドECB総裁とパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長、ベイリー英中銀総裁とのパネル討論会の中で出た。


植田総裁は最近の円安の原因について司会からたずねられ、「通貨の価値は外部的な要因にも影響を受ける」とし、他の3人の中央銀行総裁に目を向け、そして「ここの3人も(円安に)大きな影響を及ぼす」と語った。


米国・欧州・英国は10%近いインフレに対応するため政策金利を引き上げ、なお一段の利上げをすると見られている。


日本は足元で3%のインフレとなっているが、植田総裁は日本のインフレの基調は弱く、(日銀が)目標とする2%インフレは達成しないとして、異次元の緩和政策を続ける方針だ。


読売新聞などによると、植田総裁は、司会者から、金融政策が実際に効果を発揮するまでの期間について問われ、「25年前の日銀の政策金利は0・2~0・3%で、今はマイナス0・1%。少なくとも25年はかかるようだ」と発言し、会場から笑い声が上がった。
日銀の植田総裁、初の海外討論会でジョーク連発…欧州の記者「話が面白い」と興奮 : 読売新聞
25年前というのは、植田総裁が日銀審議委員を務めていた、1998年ごろ。当時の政策金利(無担保コールレート)は0.2%~0.3%だった。植田総裁が「今はマイナス0.1%」というのは一年もの国債金利のことを指す。金利がマイナス0.1%というのは規制金利時代にもなかった、押し付け金利である。


植田総裁は、日銀が量的・質的緩和政策を25年続け、物価上昇率が3%になった現在、ようやく効果を発揮したといっているのだろうか。読売新聞は見出しで「ジョーク連発」と言っているが、為替円安がもたらす物価高に腐心する国民にとっては「ブラックジョーク」というものだ。

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