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知床海難「カズ ワン」と無線通話は別の観光船社員 当の会社はアンテナ破損を放置 危機対応 甘さ露呈


(知床遊覧船の「KAZUⅠ」 操舵室の上に垂直に立っているのは無線アンテナか。同社のホームページより)


朝日新聞朝刊(27日付)は、23日におきた北海道斜里町・知床半島沖の海難事故で、遭難した「KAZU Ⅰ(カズワン)」と遭難時に無線でやり取りし、同日午後1時13分に118番通報(海難救助)をしたのは、別の観光船会社の社員だった、と伝えた。


また、カズワンの運航会社「知床遊覧船」の無線設備(アンテナ)が破損し、遭難した観光船「KAZUⅠ(カズワン)」と無線を受信できない状態だったとも報じている。


事務所のアンテナは冬の間に壊れたようだ。元従業員が22日に船長に修理をするように話をしたところ、船長は「いまは携帯でいいから」などと答えたという。


朝日新聞の記事によると、「知床遊覧船」事務所は、23日午後2時55分に網走海上保安署に「カズワンから午後2時に、船体が30度傾いているとの連絡があったのを最後に連絡が取れなくなった」と通報している。


携帯電話で船長と連絡が取れたと考えられるが、知床遊覧船は、①無線が使えないのを知りながら運行をさせたこと、②網走海上保安署に連絡するのが事故発生後1時間半程度たっていることなど、安全運航への意識が低く、危機対応も出来ていないことをうかがわせる。


118番通報した別の観光船会社社員(上記)は、カズワンの帰港が遅れているため、午後1時ごろ「知床遊覧船」の事務所をたずねた。


居あわせた社員が「船長との携帯電話がつながらない」と言ったため、自社に戻って、アマチュア無線の電源を入れ、船長との交信・通話を試みた。


最初に(午後1時過ぎ?)カズワンから入ったのは「カシュニの滝辺りにいるが相当(帰港が)遅れる」との通話だった。


次第に緊迫していき午後1時10分以降、「救命胴衣着させろ」「浸水していてエンジンが止まった。沈むかもしれない」と話した後、電源が切れたという。



27日の現場海域は低気圧の影響で波が高く、小型船は捜索に出られない状況。海上保安庁の巡視船などが捜索にあたっている


「救命胴衣、着させろ」 知床観光船、無線から流れた切羽詰まった声:朝日新聞デジタル
観光船の運航会社、事故時に状況把握できず アンテナ破損で無線不通:朝日新聞デジタル

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