新疆ウィグル「収容施設」写真、文書を大量公開 国際ジャーナリスト連合 高官「逃げる者には果断に発砲せよ」発言
(ICIJが公開した収容施設内部の写真。「思想教育」を受けているところと思われる。入り口付近の人物はこん棒のようなものを持っている。ICIJサイトより)
国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)や英国BBCなどは24日、中国・新疆ウィグル自治区の収容施設内部の写真や、拘束や思想弾圧を主導する共産党幹部らの発言や内部文書など大量の資料を公開した。
The faces of China's detention camps in Xinjiang - ICIJ
収容施設内部で撮影された写真は、きびしい警備のもと、収容者が室内の一角にあるテレビを視聴し「思想教育」を受けている(と思われる)様子や、収容者が体をイスに半ば固定されて取り調べを受けている姿が映っている。
このほかに、警察当局や収容施設で撮られた、老人や女性、十代の子どもを含めた5000人にのぼる個人写真もある。
朝日新聞の26日朝刊記事は、資料にある文書は、2018年6月に趙克志公安相が同自治区を視察した際、自治区南部だけで「過激主義思想」の影響を受けた人が200万人いると語り、「収容施設の拡張や増設のために政府が多額の資金を投じている」と語った、と伝えている。
2017年5月には、当時の同自治区のトップは「誰も厳重な施設を出ることはできない。逃げようとする者には果断に発砲せよ」と述べたという。
「逃げれば射殺」 ウイグル、苛烈さ示す内部資料が大量流出と報道:朝日新聞デジタル
NHKは25日夜、海外放送でこの内部資料について報じたが、中国では画面に電波異常との字幕が出て中断されたという。
日本政府は、これまで新疆ウイグルの人権抑圧問題について、直接的に中国を批判したり、人権状況の改善を求めたことはない。
ロシアのウクライナ侵攻もあって、中国の新疆ウィグル自治区の少数民族弾圧問題に対する米欧の批判は強まっている。
自民党の高市早苗政調会長は「毅然とした対応をしない」日本政府=岸田政権の弱腰批判をしており、今後、新疆ウィグル問題への政権の対応が問われる可能性がある。
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International Consortium of Investigative Journalists - ICIJ

