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日銀、無制限買いオペから脱却へ リフレ派後退 反対は1人

YOU TUBE テレ東BIZ 植田日銀総裁会見 長期金利の上限を「1%をめど」に柔軟化【ノーカット】(2023年10月31日) - YouTube
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日本銀行は31日の金融政策決定会合で、長期金利(10年もの国債金利)がこれまで上限としている1%を超えることを容認することを決めた。金利が1.0%を超える動きがあるときは、日銀が指値で無制限に買いオペ(国債買い入れ)を行うとしていたが、これも見直す。


短期金利をマイナス0.1%とする(マイナス)金利政策は継続する。


今回の修正点で注目されるのは、国債の無制限買い入れオペによる金利操作をやめたことだ。


黒田東彦前日銀総裁時代は、長期金利が予め決めた上限を超えた場合、無制限の指値買い入れを行い、金利を抑えてきた。その結果、①10年もの国債の金利は抑えられても、期限7~8年の国債金利が「相対的」に高くなる。②そうなると、金利カーブ(YCC)の歪みが発生し、主力商品である10年もの国債の消化に困難をきたすーーということが起きていた。


黒田前総裁時代の昨年12月には、長期金利の上限を0.25%から0.5%に引き上げたが、修正の目的は金利カーブの歪みを是正するためだった。


(言い換えれば、0.25%の金利ではだれも長期国債を買わないので0.5%にあげたということだ。消費者物価は前年比4%程度上がっていたことを考えれば、アタリマエにみえる。)


黒田日銀は低金利をつくりだすために、国債を積極的に買い入れ、国債残高の半分以上、500兆円を日銀が買い込むことになった。買い入れる国債が失くなったので、国債を安く売って高く買い戻すということまでやった。


財政ファイナンスとの批判が出る一方で、安倍晋三前首相は生前、国債を出しても日銀が借り換えすれば、何の問題もないと言っていた。実際には、0.25%という低金利で長期国債を発行することは難しくなっていた。


今回の決定は賛成7人、反対1人だった。反対の1人は安倍首相時代に任命された、異次元の緩和を支持したいわゆるリフレ派の政策委員と思われる。リフレ派が黒田総裁を含めて多数だった時代は終わり、異次元の緩和は前途不明瞭ながら「出口」に向かうと思われる。

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