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カイロス1段目ロケット 燃焼試験なしで打ち上げ? スペースワン民間事業だがトップは経産省大物OB

図はスペースワンのウエブページより。カイロスには新しい技術が盛り込まれていたが、残念ながら今回はそれを実証するに至らなかった。
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ロケット打ち上げが失敗した「スペースワン」の豊田正和社長は「結果を前向きに捉えて次の挑戦にのぞみたい」と述べ、打ち上げを再開する考えを示したが、このことばに首をひねった人は多いのではないか。


カイロスが「正常」ならば1段目、2段目、3段目の固形燃料ロケットに次々に切り替わり、高度500キロメートルの宇宙に到達し、最後の液体燃料ロケットが小型衛星を軌道に乗せていたはずだった。


ところが、1段目に点火して早々に異常が起きて「自爆」してしまい、その後に続くはずのプロセスが正常に進行するかどうかは、次の機会にやってみないとわからないことになった。


ネット上にある、スペースワンの過去のニュースをみると、2021年に、3段目のロケットの燃焼試験に成功したという記事はあるが、1段目、2段目ロケットや、衛星を軌道に投入するための液体燃料エンジンについて燃焼試験をしたという記事は見当たらない。


スペースワンのサイトの過去のニュースをみても、3段目ロケットを含めて、燃焼試験の記述はない。エンジンのテストなしでいきなり打ち上げたのだろうか。スペースワンは、コスト削減を目指しているが、それはいくらなんでも削りすぎだろう。


13日にスペースワンが公開した資料では、カイロスの開発は完了したことになっている。初号機の失敗はロケットが未完成(少なくとも改良・改善することが必要)であることを示しているが、そうは考えていないようだ。


豊田正和社長の経歴をしらべてみると、経済産業省通商政策局長や経済産業審議官をつとめた元経産省高級官僚である。前任の社長も特許庁長官を務めた経産省OBである。キャリア官僚は失敗を認めることはないという、いい例(悪い例)である。
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