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苛立つ?日銀黒田総裁 野党議員指摘を「認めない」と一蹴 異次元金融緩和の地銀への影響問われ


黒田東彦総裁は2日、衆院予算委員会で、立憲民主党の階猛氏が「異次元の金融緩和の継続が地方銀行など地域金融機関の経営悪化につながったと聞いている。これを総裁は認めるかどうか」と問われたのに対し、「(悪影響は)認めない」との一点張りで突きはなした。


先進国の中央銀行総裁は政府からの独立性が信条であり、日本銀行の総裁は野党の質問であっても丁寧に答えるのが常だが、この日は素っ気ないを通り越していた。


黒田氏は最近、定例の総裁会見でも超金融緩和政策に批判的な記者からの質問を受け付けない(回避する)といわれている。


そんな姿勢が、予算委員会の答弁でも出てしまったのかもしれない。


質問した階猛議員は、旧長期信用銀行出身でその後、みずほ銀行に移った。銀行に在籍中に司法試験に合格し弁護士となった。金融政策、金融行政にくわしい。


筆者は超低金利が地方銀行の収益を圧迫していることに同意するが、地銀の経営悪化は(大ぐくりにいえば)人口減(少子高齢化)、製造業の海外移転で地方経済が低迷し、貸し出し先がないことが大きいと考える。


それも超低金利、異次元の金融緩和政策の限界を示すことだ。


国会の場で、国民への説明責任を果たすという点からも丁寧な答弁が求められる。素っ気ない答弁は、日銀の手詰まり感から来る「苛立ち」を感じさせる。


以下は一問一答(ブルームバーグ通信)


日本銀行の黒田東彦総裁は2日、異次元緩和が全体として地域金融機関の経営に悪影響を与えているとの指摘に対し、「認めない」と語った。衆院予算委員会で階猛氏(立憲民主)の質問に答えた。


一問一答は以下の通り。
階氏「今、地域金融機関の利益が減ってきている。その一因となっているのが日銀の異次元緩和ではないかと聞いている。認めるか認めないか。そこだけお答えください」


黒田総裁「低金利環境は金融機関経営にさまざまな程度で影響を及ぼしていることは事実でありますが、先ほど申しましたように、こうした積極的な金融緩和の下で金融機関の経営にプラスの影響を及ぼしているわけでありまして」


階氏「トータルで聞いている」


黒田総裁「一概にですね」


階氏「トータルで聞いている」


黒田総裁「トータルでも」


階氏「認めないのか」


黒田総裁「認めません」


以上。

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