時代遅れの新聞読みブログ

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KDDI「失態」はなぜ 総務相要請まで会見 説明なし 大規模障害

(KDDIの障害が発生した2日午前3時のホームページ上のお知らせ)


KDDIの大規模通信障害は、発生してから86時間たった5日午後3時36分完全回復宣言となったが、最大3915万回線が影響を受け、一部で110番や119番の非常通報が使えなくなる携帯史上、最悪の事態となった。


筆者はKDDIを使っていないので、はじめて知ったのは2日夕方のニュースだった。KDDIのホームページにあるお知らせでは「利用しづらい状況」とあったので、それほどの障害とは思わなかった。(使っていないせいもある)


昨年10月のNTT・ドコモの障害(1290万人)より大きく範囲も広いと知ったのは、発生からまる一日たった3日午前10時に金子恭之総務相が記者会見したのをニュースでみたときだ。「早期復旧と利用者への丁寧な情報提供」をKDDIに要請したことを知り、「KDDI「はまだ記者会見もしていないのか!?」と驚いた。(ふつうは広報担当役員がすぐに会見する。)


3日午前11時から高橋誠KDDI社長が記者会見をし、通信障害について謝罪をした。監督官庁から言われて、記者会見をするようでは、多くの利用者を持ち、社会インフラの一角をなす企業として、その自覚がなさ過ぎるというものだ。
(技術的な説明が「社長」としては行き届いていたと評価する向きもある。)


邪推だが筆者は、KDDIは意図的にホームページ以外で広報しなかった可能性があると考えている。広く知らせることによって、「障害」の有無を確認するための接続が増え、回復が遅れることを危惧したのではないか。


ドコモの通信障害の際には、回復する時刻を知らせたことで、その時間に通信が一気に増えた。輻輳(ふくそう)を防ぐため、再び通信量(トラフィック)を強制的に減らし、またまた「つながりにくい」状況に後戻りした。


今回、KDDIは「一進一退で回復作業を進めている」といってようだが、似たような状況があったのかも知れない。


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輻輳は通信量がルーター(昔でいえば交換機)などの機器の処理能力を超えて、データのやりとりができなくなること。KDDIは2日未明に、音声通話を処理するVoLTE(ボルテ)ルーターの交換をしたが、正常に起動しなかった。元のシステムに戻したときに、通信が集中し「輻輳」が起きたという。同様ルーターは全国6カ所にあり、一カ所に障害があっても全体でカバーできるようになっているが、なぜか機能しなかった。


参考:日経クロステック


KDDI通信障害で新事実、長期化の背景にVoLTE交換機から加入者DBへの過剰信号 | 日経クロステック(xTECH)

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