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総裁指名 植田氏の国会所信に注目 市場には黒田氏任期中の修正観測も

植田和男氏 YOU TUBE 日テレNEWSより https://www.youtube.com/watch?v=Q6HwC-Kbsz8
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日本銀行の次期総裁候補の経済学者、植田和男氏に対する衆議院の所信聴取が24日、行われる。植田氏の発言に注目があつまるが、市場を刺激しないように安全運転に徹する(「金融緩和は必要」等々)だろう。いまの「異次元の金融緩和」の修正を少しでも匂わせるなら市場に波乱(国債価格下落=利回り上昇)が起こりかねないからだ。


ただし、衆参両院の同意を得たうえで、植田氏が総裁に就任するのは4月9日だ。国債市場(金融市場)の動向によっては、黒田東彦・現日銀総裁にとって最後の金融政策決定会合になる3月 9日、10日に、異次元緩和の「出口」に向かう修正が行われる可能性もありうる。


衆院聴取を前にした、21日、22日の国債市場は、長期国債(10年物国債)が売られ、長期金利=利回りは日銀が上限とする0.50%を小幅上回る取引が成立した。植田氏が国会で「異次元緩和の修正」に言及するのではないかとの思惑で、市場の売り圧力が強まったためだ。


市場関係者は、いうまでもなく、植田氏の総裁就任は4月だと知っている。市場の国債売り圧力の強まりは3月の日銀政策会合でのなんらかの「修正」を先取りするものだろう。(売り方は植田氏の国会答弁が、「売り」を後押しすることを期待している。)


日銀総裁候補に植田氏が浮上する前、今年1月17日、18日の金融政策決定会合で、日本銀行が12月に続いて1月も長期金利上限を0.5%から0.75%に上げるとの見方から、国債の売りが急速に膨らんだ。


 日銀は長期金利0.5%での無制限指し値買い入れオペを連日行い、1月の国債買い入れ額は過去最大の23兆6900億円に達した。


アベノミクスの信奉者は日銀が国債の買い入れを続ければ、低金利を続けられると無条件に考えている人が多いが、実のところは、長期金利をゼロを基準として、上限を0.5%(下限はマイナス0.5%)にする金利カーブ・コントロール(YCC)は限界にきている。


黒田氏の在任中、最後となる3月の金融政策決定会合でYCCを修正した方が、植田総裁は「異次元緩和」の正常化に手をつけやすいとの見方もある。
黒田日銀の最後のサプライズあるか、くすぶる3月会合での政策修正 - Bloomberg


ブルームバーグ通信は、BNPパリバ証券・河野龍太郎チーフエコノミストの、「一気に(YCC)を解除するのは大きなリスクを伴うため、相応に慎重な対応をとるだろう。市場動向次第だが、3月会合での修正の可能性は五分五分と見る」との見方を紹介している。




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