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クレディ・スイス銀 経営危機 破綻すればリーマン級?スイス中銀は資金注入へ

YOU TUBE テレ東BIZ より
スイス中銀が支援表明 クレディ・スイス7兆円超調達へ(2023年3月16日) - YouTube


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スイスの大手銀行クレディ・スイス・グループが、経営危機に見舞われ、スイス国立銀行(中央銀行)とスイスの金融規制当局は15日、同行に「流動性を供給する」と支援表明する事態となった。支援額は日本円にして7兆円規模にのぼるという。


世界的規模で金融・証券業務を展開する同行が破綻した場合、2008年のリーマンショック級の影響があるとの指摘も出ている。


クレディ・スイス・グループの経営が悪化したきっかけは、2021年4月に米ヘッジファンド「アルケゴス」との取引で44億スイスフラン(当時のレートで約5200億円)の損失を出したこと。


同行は2022年11月に資本増強のため、40億スイスフラン規模の増資をおこない、サウジ・ナショナル・バンク(SNB)がクレディスイス株の9.9%を保有する大株主となった


事業のリストラもすすめ、経営は再建に向かっているかにみえた。ところが、今月14日に公表された、同グループの2022年・年次報告書で、「財務会計部門に対する内部統制に重大な弱点が見つかった」という指摘がなされた。新たな損失発覚を警戒して、株式・債券は急落に見舞われた。


(米国でシリコンバレー銀行などの経営破綻があり、それが影響したといわれるが、クレディ・スイス固有の問題が大きいとみられる。)


さらに、15日に大株主・SNBのアンマル・フダリ会長が、ブルームバーグ通信のインタビューに答えて、クレディ・スイスへの追加出資について、「答えは絶対的なノーだ。規制と法律という単純な理由の他にも多数の理由がある」と述べ、株式や債券は一段と下落した。(大株主にも見放された形で、売りが出るのは当然だろう。)


同行は資本増強のために、自己資本が一定比率以下になると、株式に強制転換される転換劣後債(COCO債)を発行している。リーマンショック以降、欧州の金融機関で導入するところが相次いだが、クレディスイスのCOCO債はすでに額面を60%下回る水準に値を下げているという。
クレディS劣後債保有者は損失迫られる-ヘッジファンドが指摘 - Bloomber


欧州中央銀行(ECB)は16日の定例理事会でユーロの政策金利を0.5%引きあげるとみられていた。クレディスイスの危機があきらかになり、その動向が注目される。


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COCO債は発行が認められた当初から、「金融機関の損失を債券の購入者に押しつけるようなものをだれが買うのだろうか」という声があった。クレディスイスのCOCO債は金利9.75%程度で出されており、この金利にひかれて買った投資家もいるようだ。

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