時代遅れの新聞読みブログ

前期高齢者が新聞(紙、電子)・ネットのニュースをフォローします。

エジプトに迫る債務危機 ウクライナ戦争 小麦価格高騰が直撃

(ANN News 
エジプトなど中東で食糧価格が高騰 ウクライナ侵攻の影響(2022年4月14日) - YouTube
 )
+++++

ブルームバーグ通信(電子版)は28日、食料価格の高騰や金利上昇に苦しむ新興国の中で、投資家はエジプトがデフォルトの危機を乗り切るかどうかに注目していると報じた。
大荒れの新興国市場、デフォルト連鎖あるのか-エジプトに注目集まる(Bloomberg) - Yahoo!ニュース


エジプトは1億人超える人口を有する。主食はエイシと呼ばれるパン(エーシュという表記もある)だが、材料となる小麦は約65%を輸入しており、その量は1200万トンにのぼる。(ちなみに日本の小麦輸入量は490万トン)輸入小麦の9割はロシアとウクライナ産だ。


エジプト政府は低所得層に配慮して、輸入小麦に補助金を出して、エイシの価格を抑えてきた。ところが、ロシアのウクライナ侵攻で、二大小麦大国の供給不安が高まり小麦の国際価格は急騰した。


エイシの価格は1個1エジプトポンド(7円)程度だったが、ウクライナ戦争後、1.5倍以上になったという。過去に、政府が小麦価格を引きあげたときには、反政府デモが起きて社会混乱を招いたことがあるだけに、政府も懸命に値上げを止どめているのだが、それも精一杯になっている。


エジプトの大きい外貨獲得源はピラミッドなど、歴史遺産の「観光」だが、新型コロナの世界的流行が長期化し、コロナ以前には遠い状況だ。


ブルームバーグ通信は「ブルームバーグのモデルに基づくと、エジプト政府が 1 年以内に債務返済を怠る確率は、2013年以来の高水準」になっているとしている。


同通信によると、エジプト中央銀行と国際通貨基金(IMF)との間で、債務危機(デフォルト)回避に向けて交渉が行われている。エジプトが通貨を切り下げ、IMFの支援策がまとまるまで、エジプトのデフォルト懸念は消えないだろう。

×

非ログインユーザーとして返信する