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ウエッブ宇宙望遠鏡 木星の「表情」をとらえる 大赤斑、両極のオーロラも鮮明

ウエッブ望遠鏡の近赤外線カメラがとらえた木星 北極と南極のオーロラがオレンジ色に彩色されている。Credit: NASA, ESA, CSA, Jupiter ERS Team; image processing by Judy Schmidt.
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アメリカ航空宇宙局(NASA)は8月22日、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)が撮影した木星の新たな画像を公開した。


撮影には近赤外線カメラが使われた。近赤外線は目に見えないため、画像データを処理して色をつけた。その効果で、木星表面の分厚い雲がつくる特徴的な縞模様や、「大赤斑」と呼ばれる、地球をのみ込むほどの巨大な嵐が渦巻く様子、北極と南極で発生しているオーロラ(画像は両極のオレンジ部分)など、木星の独特の表情がはっきりと観測できた。
(画像処理によって「大赤斑」は赤色でなく白色で表現されている)


画像は木星の極薄のリングと、アマルティアとアドラスティアの二つの衛星もとらえてい
る。
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下はNASAのウエブサイト


Webb’s Jupiter Images Showcase Auroras, Hazes – James Webb Space Telescope


JWSTで観測した木星とふたつの衛星、リング、南北のオーロラ 
Credit: NASA, ESA, CSA, Jupiter ERS Team; image processing by Judy Schmidt.


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JWSTは7月に、約2億9000万光年離れたペガサス座にある「ステファンの五つ子」と呼ばれる、太陽系からはるか遠い銀河群を映像にとらえる成果を公表した。今回は、木星という地球に比較的近い(といっても8億8600万キロもある)惑星の探査研究に使えることを証明した形だ。


木星は太陽系最大の惑星で、直径は地球の11.2倍ある。地球のように岩石ではなく、水素とヘリウムを主成分とするガスでできている。1610年にガリレオが望遠鏡で観測し、4つの衛星を発見したことは、よく知られている。
(すべての天体が地球を中心に回っているという地球中心説=天動説を否定する歴史的な発見だった。)


ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡はハッブル宇宙望遠鏡の後継として昨年12月に打ち上げられ、地球からおよそ150万キロ離れた宇宙空間で観測を開始した。NASA、欧州宇宙機関(ESA)、カナダ宇宙庁(CSA)の共同で運用する。


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木星の中心(核)は超高圧・高温で水素が金属化していると考えられている。金属水素の自転によって木星の極は地球の2万倍という強い磁場があり、これがオーロラを発生させている。


ガスでできた惑星なので、火星のように地上に探査機を送り込んで調べることは難しい。NASAは木星探査機ジュノーを打ち上げて、様々な観測を行っている。ジュノーは現在も木星を周回中だが、最後は木星の大気圏に突入するという。

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