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核融合実験 ブレークイーブンを突破 史上初の成果 米国立研究所

米エネルギー省は13日、カリフォルニア州ローレンスリバモア研究所で行った核融合の実験で、投入したレーザーのエネルギーを上回るエネルギーをつくることに初めて成功したと発表した。米CNNニュースなどが伝えた。

(核融合のイメージ図。レーザー光線でカプセル内の「水素燃料」を励起させ、核融合反応を起こす。ローレンスリバモア研究所のホームページより。
National Ignition Facility achieves fusion ignition | Lawrence Livermore National Laboratory
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核融合は太陽で起きている、水素(H)の原子核が融合してヘリウム(He)になる核反応。
反応後に質量がわずかに小さくなるが、欠損分が膨大なエネルギーに転化する。


実用化には、核融合で取り出したエネルギーが、核融合反応を維持するためのエネルギーを上回ることがが必須となるが、今回の実験では、2.05メガジュール(MJ)のエネルギーを供給し、出力は供給を50%超上回る3.15メガジュールを得たという。(CNN電子版)
核融合で投入上回るエネルギー生み出す「歴史的成果」 米エネルギー省(CNN.co.jp) - Yahoo!ニュース


米エネルギー省は、地上で核融合がブレークイーブン(入出力が均衡する)を超えた、歴史的な成果だと述べている。


実験は今月5日、ローレンスリバモア国立研究所の施設で行われた。同施設は競技場ほどの大きさの巨大施設。192個のレーザーを水素に照射してエネルギーを高めて、核融合反応を起こす。


ロイター通信は、同研究所ディレクターのキンバリー・ブディル氏の談話として、「なおさまざまな科学技術上のハードルが存在するが、商業利用にこぎ着けられるのは恐らく50─60年先より前になる」を伝えている。
米核融合開発で画期的進展、投入量超えるエネルギー初めて確保 | ロイター


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蛇足:1メガジュール(MJ)=0.278kWhにあたる。日本の一般家庭における一日平均電気使用量は6KWh程度である。そんなものかと言うことなかれ。IT MEDIAによると、レーザーの照射は1秒の100兆分の1未満の間。ごくごく短時間に2.05メガジュールのエネルギーが水素燃料に注ぎ込まれたことになる。
米国立研究所、「核融合点火」に成功したと発表 使ったエネルギーを上回るエネルギー生産 - ITmedia NEWS

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