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海保機長「ナンバーワン」を離陸許可と錯誤 聴取に対し語る 羽田空港 衝突炎上事故

  


羽田空港で、1月2日に起きた、日本航空機と海上保安庁機の衝突事故で、海保機の機長が、事故後の聴取に対して、「管制官からナンバーワンと聞き、滑走路内に進入した。離陸の許可を得たと思い違いをした」と述べていることがわかった。2日の読売新聞電子版などが伝えた。


管制官と海保機の交信記録によると、管制官は海保機に対して「ナンバーワン 滑走路停止位置(holding point)C5まで地上走行してください」と伝えた。(やりとりは英語で行っている)
これに対して、海保機は「滑走路停止位置C5に向かいます。ナンバーワンありがとう」と答えた。


航空関係者からは、管制官はC5を滑走路に入る手前の「停止位置」と考えていたが、海保機はC5から滑走路に入る許可を得たと認識していた可能性が指摘されていた。


国土交通省は事故を受けて、1月8日から、滑走路への誤進入を防ぐため、①管制官が出発機に「ナンバーワン」「ナンバーツー」と離陸順序を伝えることをやめる ②滑走路進入に関する管制用語のパイロットへの周知徹底をしている。


滑走路への誤進入を防ぐため、管制官が航空機に対して滑走路への進入を認めるときの用語を厳密化し、離陸に関しては①Cleared for take-off (離陸支障ありません) 
②Line up and wait (滑走路に入って待機してください)を使用することを徹底する。


事故があったのは羽田のC滑走路。ほぼ南北方向に、長さ3,360メートルある。離陸時の滑走距離が短い海保機は、南側から約1000m北寄りのC5地点で、誘導路から滑走路に入った。


管制官は海保機との交信前に日航機に対して、「滑走路34R(C滑走路を指す)着陸支障なし」と伝えており、管制官は日航機の着陸後に、出発機ナンバーワンの海保機に離陸指示を出そうとしたと推測される。




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管制官と海保機との間の英語の交信記録をは下記のとおり。(JA722Aは海保機、Tokyo TOWER は管制官、taxi は地上走行の意味)


午後5時45分11秒に管制官は「JA722A Tokyo Tower good evening No.1 taxi to holding point C5」と伝えた。
これに対して、午後5時45分19秒、海保機は「Taxi to holding point C5  JA722A No1,Than you」と答えている。


管制官は滑走路の停止位置C5まで地上走行を指示し、海保機もこれを復唱している。海保機は「滑走路位置C5で待機(離陸準備)」と判断したとみられる。


交信記録には、管制官が上に挙げたCleared for take-off (離陸支障ありません)または Line up and wait (滑走路に入って待機してください)という指示はなかった。

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