オミクロン新変異型を発見 東京医科歯科大 感染力影響か 第6波長期化に警戒呼びかけ
(上の図と写真は東京都研究安全センターのホームページより。図の下の黄色部分は「感染力やワクチンの効果に大きく関連するのはスパイク蛋白変異である」と書いている。)
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東京医科歯科大学は2日、入院患者2人が感染していた新型コロナウイルスについて、ゲノム解析した結果、BA.2系統の変異種が見つかったと発表した。
変異した部分はスパイクと呼ばれる部分で、そこから人の細胞に入り込み増殖する。ウィルスの感染力に関係しており、同大学はウイルスの置き換わりによる第6派の長期化への警戒を訴えている。
ゲノムは日本語でいえば全遺伝子情報。ウィルスをつくっているタンパク質や脂質、本体であるRNA(リボ核酸)の塩基配列まですべて解明され、従来ウィルスとの違いがわかる。
変異があったのは、ウイルスが細胞に食い込む、「スパイク」と言われる突起状の部分。いったん細胞に入ればどんどん増殖し、肺炎などの症状を引き起こし悪くなる。
ウィルス・ワクチンはこのスパイクを構成するタンパク質に免疫反応を起こし、ウィルスを無害化する。
新たな変異を確認したウイルスはオミクロン株のBA.2系統。1月初旬から4月中旬にかけて東京医科歯科大病院で診療した新型コロナ患者計116人のうち、4月中旬に発症した患者2人から見つかった。
2人とも海外への渡航歴はなく、市中感染とみられる。症状は軽かったという。
欧米では、すでにオミクロン新変異株による感染者が拡大している。スパイク部分の変異が原因ではないかと指摘されている。
東京医科歯科大学の研究者は「新たなオミクロン変異系統の市中感染による第6波の長期化が懸念されています。BA.2 系統を主体とした市中感染再拡大を抑えつつ、社会経済活動再開と維持に向けたバランスを取る必要に迫られているのが現状です。」と言っている。
コロナの規制が解けた連休中、列島の観光地はどこもにぎわっているようだ。青息吐息だった観光地は一息ついたかもしれないが、連休後の感染拡大が心配である。
