時代遅れの新聞読みブログ

前期高齢者が新聞(紙、電子)・ネットのニュースをフォローします。

アンモニア発電は経済的・技術的「可能性低い」 Jパワーに「見直し」の株主提案 賛成25%も否決

(商船三井が計画しているアンモニア運搬船のイメージ 同社ホームページより
 アンモニアを燃料とした「大型アンモニア輸送船」の開発に着手 | 商船三井


政府は脱CO2に向けたひとつの方策として、アンモニアを火力発電所の燃料として利用する計画を進めているが、28日に開かれた電源開発(Jパワー)の株主総会で、仏運用会社アムンディなどが、Jパワーがすすめる、アンモニアを石炭に混ぜて燃料として使う手法は、経済的、技術的に「実現の可能性が低い」として、脱炭素戦略の見直しを求める株主提案をしていたことがわかった。


株主提案は否決されたが、議決権比率で25.8%の株主の賛成を得た。朝日新聞、日経新聞がそれぞれ30日朝刊記事で伝えた。


アンモニア(化学式はNH3)は、空気に含まれている窒素と水素からできている。燃焼によってCO2は発生しない。政府・資源エネルギー庁は、火力発電所の燃料として、石炭や天然ガスにアンモニアを30%程度、混ぜて使うことで、その分CO2を削減することを計画している。将来的には、アンモニア100%の発電も考えられている。


問題①はアンモニアの製造工程上、水素をつくるため、メタン(CH4)を使うためCO2発生が避けられないこと。②製造に大量の電力を消費し、その電力を化石エネルギーでつくる場合、トータルでのCO2発生はむしろ増えるとの指摘もある。



資源エネルギー庁の構想では、天然ガスや石炭の生産国で、アンモニアをつくり、アンモニア・タンカーで日本に輸出すると言う計画だ。(生産国で発生したCO2は地下貯留などで大気中に出さない。)


CO2の地下貯留がいまのところ確立された技術ではないことや、コストがアンモニアに上乗せされるため、経済的に引き合わないとの指摘もある。少なくとも、天然ガスや石炭火力発電より割高になるのは避けられないだろう。


+++++

×

非ログインユーザーとして返信する