時代遅れの新聞読みブログ

前期高齢者が新聞(紙、電子)・ネットのニュースをフォローします。

落日ニッポン 8月貿易赤字 過去最大に 円安の輸出増効果はみられず


財務省が15日発表した9月の貿易統計によると、貿易赤字額は2兆8000億円余りとなり、1か月の貿易赤字として過去最大を更新した。原油価格の上昇や円安で輸入額が膨らんだためで、2022年暦年でも最大を更新するのは確実とみられる。


8月の輸入額は10兆8792億円と、昨年8月を49.9%上回り過去最大となった。原油と液化天然ガスの価格高止まりと為替の円安が主な要因だ。液化天然ガスは輸入量は630万トンと前年とほぼ同じだったが、輸入額は2.4倍に上がった。


8月の為替レートは1ドル=135円で前年比22%程度の円安だった。円安の押し上げ効果を差し引いてもLNG価格は2倍近くになっている。


輸出額は8兆619億円と昨年8月から22.1%増えた。品目では自動車や半導体製造装置などが増えているが、輸入額の伸びを下回り貿易赤字が拡大した。


円安による輸出増効果が量的には出ていない。(全輸出量は2%の減)地域別にみると貿易黒字となった主な相手国は米国と韓国ぐらいで、米国と並ぶ貿易相手国の中国に対しては、赤字(純輸入)が拡大した。


中国の大都市がゼロ・コロナ対策で都市封鎖された影響があるとみられるが、日本の製造業の競争力低下も貿易赤字の大きな要因となっている。


米国は半導体や関連機器のハイテク品目について中国封じ込め政策をとっている。日本はこれに追随しているが、米国にとってはプラスでも日本にはマイナス面があることは考慮すべき点だ。

×

非ログインユーザーとして返信する