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厚労省アベノマスク8000万枚を大処分 100億円相当を廃棄よりマシと判断? ホームページ受付開始

(写真は昨年配布されたアベノマスク)
後藤茂之厚生労働相は24日の記者会見で、政府が新型コロナ対策で昨年調達した布製の「アベノマスク」約8、000万枚が在庫になっている問題で、これまで配布している介護施設などに加えて、希望する自治体や個人への配布もすることにし、厚労省のホームページで1月14日まで受け付けることを明らかにした。



後藤厚労相は在庫約8千万枚を廃棄処分した場合、費用は約6千万円に上るとの見通しを明らかにした。


マスク1枚の単価は明らかにされていないが、一説によると1枚140円程度。(注)廃棄すれば、約110億円がムダになる。
厚労省はそれより費用をかけてでも配った方がいいと考えたようだ。


厚労省ホームページによると、個人でも100枚単位の申し込みとなる。厚労省のホームページには「応募多数の場合は、希望数どおりに配布できない場合がありますので、あらかじめご了承ください。」とあるが、結果はどうなるだろうか。


政府調達の布マスクは昨年4月、当時の安倍晋三首相が、「マスク不足」に対応するため全世帯に配布すると表明した。アベノマスクと呼ばれたが、郵送費用を含め多額の費用をかけることや、一部の調達先を明らかにしないなど不明朗な点が、趣旨は別にして、批判を集めていた。


マスクについては、次第に供給が追いついて、不足感はなくなった。それにもかかわらず、安倍氏から政権を引きついだ菅前首相が、配布のあてのないマスクの在庫を増やしていったのは明かな失敗といえる。
岸田首相は国会答弁で、「新型コロナの実態が分からず、先が見通せない中、マスクが入手困難となっていた状況で緊急的に実施をしたもの」とも語るだけで、なぜ在庫が8000枚になるまでに到ったのかは説明をしなかった。


在庫マスクの年間の保管費用は今年度は3億円を超える見通しとなっている。
とにかく早い処分に超したことはない。


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朝日新聞電子版によると、21日の参院本会議で、立憲民主党の杉尾秀哉氏は、布マスク配布事業について「『全国民に布マスクを配れば不安はパッと消えます』。安倍晋三元首相の側近官僚による、こんな助言で始まったとされる」と指摘。大量の在庫となった布マスクの保管費について「これまでに少なくとも6億円以上を要する状況が続いている」とした上で、「布マスクの今後の使途を含め、世紀の愚策のツケをどのように払うつもりか」とただした。
これに対して岸田首相は「介護施設への随時配布をはじめ、費用対効果の観点から適切な方策を検討していきたい」との答弁にとどまった。


国民民主党の川合孝典氏も、「在庫は月平均で約20万枚しか減っていない。このままのペースだと、在庫処分に要する期間は33年以上かかる計算となる」とした上で、「これ以上の税金の無駄遣いを止めるため、売り払い、譲与、資源リサイクルも考慮に入れた対応を速やかに検討する必要がある」とただした。

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