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ルーブル・人民元 月間決済額11倍に膨らむ 中国 石油輸入でロシア支える

(TRADING VIEWより 3月8日ごろロシアURの3回目停戦交渉のころがルーブルの最安値だった。取引高は細っているので「管理相場」での高値ということに留意が必要)


ブルームバーグ通信によると、ロシアのウクライナ侵攻開始後、ルーブル・人民元の月間取引量は1067%、ほぼ11倍に急増し4兆ドル(約512兆円)相当に膨らんだ。
人民元・ルーブル取引急増、中ロがドル回避で米国に挑む - Bloomberg
ロシアはウクライナ侵攻後、主要銀行が銀行の国際的決済網(SWIFT)から排除された。ロシア発行する国債はデフォルト(債務不履行)認定されており、国際金融市場で資金を調達することは難しい状況だ。


人民元・ルーブルの決済額の増加は、中国・ロシア貿易についてはルーブル・人民元で決済されていることを意味すると思われる。


ロシアの中国向け輸出は1位原油、2位石炭、3位石油ガス・天然ガスで、全輸出額783億5000万ドルのうち、7割弱を占める。(2021年)


米国、EUはロシア産の原油の禁輸措置を取っているが、中国は原油の国内需要の七割を輸入に頼っており、ロシアからの輸入を増やすことは可能。現実にタンカーによる輸入を増やしていると伝えられる。


ロシアが中国から輸入しているのはスマホなどを含めた電気機器や自動車、玩具など。消費財が多く、全体では675億9,579万ドルだった。貿易収支はロシアの107億5,501万ドルの黒字となっている。


ロシア・ルーブルはウクライナ侵攻直後に急落したが、ロシアはルーブル防衛のために政策金利を17%(当初は20%)に引きあげるとともに、輸出企業に対して外貨の8割を売却しルーブルに換えることを義務付けた。


その結果、ルーブルは(管理相場ながら)ウクライナ侵攻前に比べると高値で推移している。
ルーブル・人民元相場は、ルーブルがここ数年来の最高値をつけており、中国のロシア支援(高値でルーブルを買っている)表れとの見方もある。


ブルームバーグ通信は、「ロシア経済省の予測に基づくブルームバーグ・エコノミクスの推計によれば、一部の国・地域がロシア産エネルギーの購入を即時あるいは段階的に停止する状況でも、今年の同国の石油・天然ガス収入は約2850億ドル(約37兆円)に達する見通しだ。これは2021年の数字を20%余り上回る。」と伝えている。


ウクライナにとって、残念なことだが、中国は軍事支援はしないものの、ロシアからのエネルギー輸入を増やすことと、通貨政策によってロシア経済の支援をしているのは間違いない。

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