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米ガソリン 日本より高値に 初のガロン5ドル超え バイデン政権の重荷に


(米国の各州のガソリン価格=AAA全米自動車協会ホームページより)


米国ニューヨーク・タイムス(NYT)電子版などによると、高インフレ下にある米国のガソリン価格が11日に初めて1ガロン(3.79㍑)=5ドルを超えた。(AAA=全米自動車協会)
Gas Prices in U.S. Hit $5 a Gallon - The New York Times
足もとの為替レート(1ドル=134円)で換算すると、1㍑当たり176円78銭で、日本の直近のガソリン価格1㍑=169円80銭(経済産業省調べ6日時点)を上回っている。


日本は政府が石油元売りに補助金を出して、ガソリン価格を抑制していることを考慮する必要はあるが、ガソリンにかかる税金を考慮しても、石油を90%以上自給している米国の方が、ほぼ100%輸入に頼る日本より高くなっている。


(米国のガソリンにかかる税金は州によって異なるが平均24%程度、日本は率にして消費税分をふくめ50%程度になる)


ブルームバーグ通信によると、バイデン米大統領は10日、5月の米消費者物価指数が前年同月比8.6%台の高い伸びとなったことに関連して、「エクソンは神より多く稼いだ」と述べ、エクソンモービルなど米石油メジャーが「ガソリン価格の高騰につけ込んで高い利益をあげている」と批判した。


同通信は、エクソンの今年の利益は前年の約2倍の430億ドル(約5兆8000億円)と、過去2番目の好業績になると予想されるとつけ加えている。


バイデン大統領は、米石油大手が利益を配当に回したり、自社株買いにあてて、石油増産の投資に向けないことも指弾したという。


実際、エネルギー価格が高値をつけても、国内の石油やシェールオイルの生産は伸びず、石油精製能力はほぼ頭打ちになっている。


これに対して、バイデン大統領が就任後、地球温暖化対策として、石油、石炭など化石エネルギーのシェア縮小を打ち出したことが、米石油エネルギー業界の動きの鈍さにつながったとの指摘も出ているようだ。


石油、天然ガスの国際価格高騰が、ウクライナに侵攻したロシアに対する経済制裁の反動という面も否定できない。


確かなのは、米国の高いインフレ率、とりわけガソリン価格の高騰が、11月に中間選挙を控えたバイデン大統領と民主党にとって、重荷となっていることだ。

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