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中国政府 巨大フィンテック「アント」を完全掌握か 創業のマー氏は支配権失う

YOU TUBE ジャック・マー氏の東京滞在を伝える 「テレ東BIZ」 

アリババ創業者ジャック・マー氏 約半年前から東京滞在か(2022年11月30日) - YouTube

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中国・習近平政権は中国を代表するフィンテック企業アント・グループの支配権を掌握したようだ。CNN(7日電子版)は、中国フィンテック大手アント・グループの創業者で、実業家の馬雲(ジャックマー)氏が、株主構成の見直しによって、同グループの支配株主でなくなると伝えた。


ジャック・マー氏、アントの支配株主から外れる - CNN.co.jp


アント・グループは、10億人を超える利用者を持つスマートフォン(以下スマホ)決済アプリ「アリペイ(支付宝)」のサービスを行っていたが、個人や企業の信用情報を蓄積して消費者や小規模事業者向けの小口金融、金融関連のクラウドサービスを手がけている。


中国政府はアントグループの保有する、巨大な個人信用情報を手中におさめた可能性がある。


マー氏は中国の電子商取引大手アリババの創業者で、CEOだったが、中国政府のIT業界の締め付け強化により、すでに、アリババの経営から退いている。


アント・グループは2020年11月に、345億ドル(約4兆円)にのぼる資金調達をもくろみ、上海、香港の株式市場への同時上場を計画していた。ところが、上場予定日の2日前に中国の金融当局の意向により延期された。


上場前の2020年10月にマー氏は講演で「われわれは監督をおそれないが、古い方式の監督をおそれる」などと政府批判をした。これが、習政権の怒りを買い、上場にストップがかかったとも、新しい金融技術を使った金融取引が拡大し、既存の金融機関を圧迫することを懸念したともいわれる。


(参考:田中信彦氏 「中国のアントグループは何をしている会社なのか」


中国政府は、不動産大手の恒大の破綻に見舞われるなど、不動産バブル崩壊の後始末に追われている。不動産への投資収益を当て込んだ証券化商品の利払いができず、各地で抗議活動が起きている。


アントグループへの統制を強めて、「フィンテック」を中国の金融システムの強化に利用するねらいがあると見られるが、うまく行くかどうかが注目される。マー氏は問題となった講演会で、「中国にシステミックリスクがないのは基本的にシステムが存在しないからだ」と発言している。いまとなっては、一段と意味深くきこえる。


なお、テレビ東京はジャック・マー氏とみられる男性が、日本に滞在していると伝えている。


【独自】アリババ創業者ジャック・マー氏か 関東で撮影「今はその時期ではない」(テレ東BIZ) - Yahoo!ニュース


参考:野村総研リポート

アント・グループが金融持ち株会社に移行 | 2021年 | 木内登英のGlobal Economy & Policy Insight | 野村総合研究所(NRI)

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