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EU 合成燃料使用を容認 完全EV化 35年規制を緩和 中国EV躍進も影響か

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 EU 2035年以降もエンジン車容認へ 合成燃料の使用でドイツと合意 電気自動車化の方針が大転換に|TBS NEWS DIG - YouTube


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ロイター通信などによると、欧州連合(EU)はガソリン車など内燃機関(エンジン)車の新車販売(登録)について、2035年以降も合成メタン系の「e-fuel(イーフュエル)」と呼ばれる合成燃料の利用に限り認めることを決めた。
EU、エンジン車販売を35年以降も容認 合成燃料条件に方針転換 | ロイター


フォルクスワーゲンやBMWなど、世界的な自動車産業を抱えるドイツが、二酸化炭素(CO2)を実質排出しないイーフュエルを利用する場合は、販売を認めるよう強く求めていた。


欧州では昨年から中国製EV(電気自動車)の輸入が増加し、米テスラに次ぐ、EV世界2位の比亜迪(BYD)などが急速にシェアを伸ばしている。中国製EVは2022年の欧州で5%以上のシェアを獲得したという。


欧州にとって、経済と雇用を支える自動車産業は、ドイツだけでなく、フランスやイタリアにとっても重要な産業。中国EVの予想を超える躍進が、イーフュエルを使った内燃エンジン車利用の「延命」につながった面もあるとみられる。


イーフュエルは、工場などから出る二酸化炭素(CO2)と水素からメタンを合成し、メタンガス系の燃料をつくる。内燃エンジンで燃焼する際に、CO2が出るが、原理的には、製造時に使ったCO2と同量のため、大気中のCO2は増えない。


ドイツでは、フォルクスワーゲン系のアウディが早くから、メタンガス合成に取り組んでおり、顧客に供給している。次世代エコカーに名乗りを上げるアウディの「e-gas」は人工メタンガス | 自動車情報・ニュース WEB CARTOP


課題は元になる水素の製造法だ。コスト的には天然ガスからつくるのが一番安価だが、この時に二酸化炭素(CO2)が発生してしまう。空気中に出すわけにはいかないので、固定化や地層中に押し込むことが考えられているが、それが新たな環境問題を引き起こしかねない。(もちろんコスト高になる)


環境保護団体にはイーフュエル製造に使われる水素は、風力発電や太陽光発電で水を電気分解して得られる「グリーン水素」でないと認められないとの主張もある。


いろいろ手を尽くしても、結局は、電気を充電して使うEVよりもイーフュエル使用車の方が高くつくということになりかねない。


EUのエンジン車緩和策で、日本の得意とするハイブリッドが見直されるとの説もあるが、少なくともイーフュエル(メタンガス)対応のエンジンをつくる必要があるため、そう単純ではないだろう。


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メタンガス合成法の説明図 日立総合計画研究所のウェブサイトより
メタネーション:株式会社日立総合計画研究所

CNGはCompressed Natural Gas=圧縮天然ガス の略だ。天然ガスの主成分はメタンガスなので既存の天然ガスインフラを使える利点がある。

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