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月着陸スリムはツキがあった 西日当たり太陽光発電回復 分光カメラの画像を取得

写真はJAXAの資料より、着陸後に分光カメラでとらえた月面の画像。目立った岩に、区別のため犬の種類をつけている。太陽光発電の機能回復でそれぞれの岩の組成を調べることが可能になった。
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NHKは29日正午のニュースで、JAXA(宇宙航空研究開発機構)が月に送り込んだ無人探査機SLIM(スリム)は太陽光発電の機能が回復し、地上局との通信を確立したと伝えた。月探査の主役であるマルチバンド分光カメラも使えるようになり月岩石の画像を得られた。
日本の月探査機「SLIM」 太陽電池の発電確認 通信確立し月面調査再開 JAXA | NHK | 月面着陸


スリムは着陸寸前に推進装置が損傷したため、逆立ち状態で静止した。本来は上面になる太陽光発電パネルが西向きになって、日が当たらず発電ができなかった。


スリムは着陸後、搭載したリチウムイオン電池で分光カメラを作動させて月面の画像を撮影し、地上局に送った。その後、リチウム電池に少しの余裕を残してスリムをスリープ状態にしていた。完全に放電すると復帰できなくなるからだ。


JAXAは、スリムに西から太陽光が当たって太陽光発電が復活することに望みをかけていた。しかし、電子機器、通信機器の半導体が機体内の温度上昇で故障する可能性もあり、スリム復活は「やってみないとわからない」ことだった。


分光カメラは月面探査の主役で、人間の目ではとらえられない波長の光線をとらえることができる。その機能を使って、月面にあるカンラン岩を調べ、組成を地球のカンラン岩と比べることで、月と地球の誕生のナゾに迫ることができる。


リチウム電池を使って得た分光カメラの画像は、限られた時間(45分間)だったため、マルチバンドでなくシングルバンドの画像だった。


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地球と月の誕生については、小惑星が原始地球に衝突して、地球の一部と小惑星があわさって月が誕生したという説が有力になっている。月にあるカンラン岩は月の深いところから噴出したもので、その組成を調べて地球のカンラン岩とどこまで近いかがわかれば、地球と月の「関係」を解明する手がかりとなる。

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