動静不明の秦剛中国外相＝YOU TUBE BLOOMBERG より
Mystery Absence of China’s Foreign Minister - YouTube

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ブルームバーグ通信（２３日、電子版）は、中国の秦剛外相の動静が途絶えていることなどを理由に、クレバリー英外相が今月に予定していた中国訪問を延期した、と報じた。
英外相が中国訪問を延期、秦剛外相の謎めいた不在が影響か－関係者 - Bloomberg

秦氏は昨年12月に外相に任命された。前職は駐米大使で、いわゆる「戦狼外交」を進めて、習近平国家主席の信頼が厚いとみられている。

日本との間では、林芳正外相が４月2日、北京で秦氏と会談し、3月に北京で日本人男性が拘束されたことに抗議し、早期解放を求めたほか、透明で公平なビジネス環境確保を要請した。

ロイター通信によると、秦氏は６月２５日に北京でスリランカ、ロシア、ベトナムの高官と会談したのを最後に、外交の表舞台に姿を見せていない。

それから半月後の７月１１日、中国外務省は定例会見の席上、秦外相が１３日からインドネシアで開催される東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）との会合を「健康上の理由」で欠席すると明らかにした。

ASEAN会合には、序列的に秦外相より上の外交担当の王毅政治局委員が出席して、外相不在を取り繕った。だが、英国がクレバリー外相の訪中をやめるにいたって、一国の外相の動静がわからないという異常事態が明らかになった。

中国外交部（外務省）の毛寧報道官は17日の定例会見で、秦氏の健康問題には一言もふれず、いまの居場所について「提供できる情報はない」とだけ述べた。

この会見では、外国記者から、秦氏が香港フェニックステレビの女性キャスターと不倫して、当局の取り調べを受けているという「ウワサ」についての質問も出た。これには、毛報道官は「詳しい事情は知らない」と答えたが、否定しなかったことで、「秦氏は何らかの理由ですでに失脚している」との見方が出ている。

秦氏が外相についたのは習近平国家首席の「推し」があっただけに、この問題がどのように決着するのか注目される。