時代遅れの新聞読みブログ

前期高齢者が新聞(紙、電子)・ネットのニュースをフォローします。

岸田氏「捨て身」の派閥解散で自民総裁選に勝てるか? 安倍派、二階派も解散決定

自民党各派閥の国会議員人数 1月19日付け朝日新聞夕刊記事などを参考にした。首相、岸田派解散を明言:朝日新聞デジタル 無派閥議員の人数は筆者推計で概数。
+++++++


自民党の派閥パーティ収益裏金つくり事件で、岸田派の元会計責任者が政治資金規正法違反容疑で略式起訴されたことを受けて、岸田首相は19日、自らの派閥「宏池会」を解散することを表明した。党内からは「捨て身の賭け」という声があるが、吉凶どちらに転ぶかはわからない。


派閥は、政策研究を名目とする「選挙互助会」といわれるが、派閥のリーダーにとっては自民党総裁選に打って出るときの、支持基盤=基礎票でもある。岸田派が擁する国会議員は46人で、自民派閥中5番目でしかない。


岸田首相の総裁としての任期は2024年9月まで。派閥を解消した岸田氏が次期総裁選でどういう再選戦略を描いているのか、解散・総選挙の可能性をはらみながら、自民党は五里霧中の状況が続く。


岸田氏にとって冷厳な事実は、自派閥の基礎票だけでは、総裁選に勝てないということだ。前回、2021年9月の総裁選では、1回目の投票では、最大派閥の安倍派が、国会議員票を岸田氏と、無派閥の高市早苗氏(安倍氏シンパを自認)に分け、1位岸田氏、2位河野太郎氏(麻生派)、3位高市氏という結果になった。(4位は無派閥の野田聖子氏)


岸田氏と河野氏が争った2回目・決戦投票では、安倍派の(おそらくは)全面支持を得た岸田氏が大差で河野氏に勝利した。安倍元首相の票の差配がなければ、結果はまったく違っていただろう。


19日には、会計責任者が政治資金規制法違反で在宅起訴された、二階派の二階俊博会長(元自民党幹事長)が派閥の解散を表明した。やはり会計責任者が在宅起訴された安倍派も派閥解散を決めた。


麻生派、茂木派は、所属議員に収入の一部不記載はあったが、事務的ミスによる訂正で乗り切ったこともあり、派閥解消には消極的だという。


自民党の派閥解消は言ってしまえば、自民党の問題で、派閥を解散したからといって「数はチカラ」という、自民党の体質が変わるわけではない。岸田氏は「他の派閥の有り様を申し上げる立場にはない」と言っている。他の2派閥が残れば、岸田氏の指導力が問われることになるだろう。

×

非ログインユーザーとして返信する