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ソフトバンク出資の中国AI大手 センスタイム香港に上場 米国の投資禁止指定で注目

(写真はセンスタイム社ホームページより)


ソフトバンクグループが出資する中国の人工知能(AI)大手、商湯集団(センスタイム)が30日、香港に上場した。公開価格を1株1株3.85香港ドルに設定。15億株を発行し57億8000万香港ドル(約850億円)を調達した。株価は10%高い4.29香港ドル台で終えた。


米財務省が、同社の画像(顔)認識技術が新疆ウィグル自治区の人権侵害に使われているとして、投資禁止企業に指定したため、新規株式公開(IPO)が延期されていた。


また、昨年10月には米商務省から米製品(半導体部品やソフトウエア)の輸出禁止先に指定されている。


創業者の湯暁鴎氏は21%の株式を保有しており、ブルームバーグによると、34億米ドル(約3900億円)相当になるという。


同社は香港中文大学情報工学科の教授でもある湯氏が香港で立ち上げた会社。湯氏は米国MITなどで研究生活をした経歴を持つ。


ウィキペディアによると、2014年6月、湯氏らは人間の目の認識能力(97%)を超える精度(99.15%)を持った画像認識アルゴリズムを開発したと発表して注目された。


同年9月にImageNet世界大会で米グーグルに次ぐ2位の成績をおさめて、翌10月に会社を設立した。2015年と2016年には優勝して評価を高めた。


400社以上の顧客を持ち、華為技術(ファーウェイ)、小米科技(シャオミ)など中国のスマートフォンメーカーに画像認識技術を提供している。


2019年10月には米商務省から新疆ウイグル自治区の人権侵害への関与を理由に、監視カメラ世界最大手のハイクビジョンなどとともに、米国製品(半導体部品やソフトウエア)の輸出禁止対象企業に指定された。


同社は先行投資が大きいため、業績はまだ赤字になっている。(今年1~6月)
米中対立の深刻化で、中国企業(特にIT関連)への投資や輸出規制が強化されており、今後、業績を順調に伸ばせるかどうかが注目される。

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