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規制委 福島原発 「処理水」放出を認可 自治体と漁業者の対応が焦点

(福島第一原発の「処理水」を貯蔵するタンク群=東京電力ホームページより)


原子力規制委員会は22日、東京電力福島第1原発から出続ける「処理水」を海へ放出する設備の設計や、実施計画の審査書を認可した。規制委の審査はほぼ終わり、今後の焦点は、放出に使う海底トンネルなどの工事開始に、地元自治体の事前了解が得られるかどうかと、反対する漁業者への対応となる。


福島第一原発では炉心の核燃料がメルトダウンしたことで、放射性物質を含んだ「汚染水」が発生し続けている。汚染水は多核種除去設備(ALPS)などを使ってトリチウム以外の放射性物質は取り除き、「処理水」として敷地内のタンクに貯蔵している。


トリチウムは日本語でいうと「三重水素」で、ふつうの水素(軽水素)と化学的な性質は同じだが、質量は3倍で放射能を持つ。トリチウムは、軽水素と同様に酸素と結びつき、「水」の形でまざりあっているため、分離することが難しい。


運転中の原発からも、トリチウムは濃度や量を管理したうえで、海に放出されている。国の放出基準は水1リットルあたり放射能にして6万ベクレルとなっている。


実施計画では、放出する処理水中のトリチウムの濃度を、国の基準の40分の1未満にして、海底トンネルを通して沖合1キロ地点で海洋に放出する。十分に希釈されるため、環境や生態系に影響はないとしている。


政府・東京電力は漁業への風評被害対策を十分に講じるとしているが、原発事故後に休漁(操業自粛)や風評被害に苦しんだ漁業者からは海洋放出への反対が強くある。


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